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オンライン交流会に参加したら、マルチ勧誘されそうになった話。

ずっと書くか迷っていたんですが、そろそろ意を決して(?)書いてみようかな、と。


私、マルチ商法に勧誘されそうになったことがあるんですよ。しかも2回も。


これ、自分でも「いや〜けっこう面白いネタだろうな〜〜〜」と思いつつ、2回もとなると自分の学習能力の低さを露呈するようで恥ずかしくってですね。

長年黙っていたのですが、やっぱりよいネタだと思うので書いてみようと思います。(謎の芸人魂)

あ、先に申し上げますと、長いうえに有益性はありません。
暇なときにでも読んでください(笑)

―たぶん、これが序章というやつ。

時を遡ること、4年前。まだコロナが流行る前の、2019年の夏。
当時の私は派遣社員として会社に勤めながら、音楽家としての道を模索していました。

そんなとき、Twitterである音楽求人を見つけました。
内容は「朗読劇に一緒に出演してくれる音楽家を探している」というもの。

その当時、音楽家としての実績を少しでも作るために音楽系求人に片っ端から応募していた私は、即DMを送ります。

その後渋谷のカフェであるプロデューサー(だったのか今となっては不明)と会うことに。

なにを話したのか詳しくは覚えていませんが、なぜかあまり肝心の朗読劇の話はせずに「好きなことで生きていくには」みたいな話をしたことは覚えています。

その会話の中で、「マーケティングの勉強をしたいなら」とある1冊の本を紹介されました。

今思えば、この日私の誕生日だったわ。(どうでもよい)

別れたあとはDMで本の写メまでくれたのですが、このときは「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気持ちでその本は手に取らず。

その後、結局朗読劇のオファーはなく、プロデューサー(らしき人)と会うこともなく、この話は終わり。私自身、この出来ごとにについてはその後半分忘れていました。


―コロナ禍真っ只中、一通のDMが届く。

2020年、新型コロナウイルスのパンデミックにより、せっかく頑張ってきた音楽活動はすべて停止になりました。

ライブができないどころか、当時一緒に活動していたメンバーとも音合わせすらできない状況。

そんな中、Twitterである駆け出しミュージシャンと思われる人にフォローされ、一通のDMが届きました。

音楽イベントの運営をお手伝いしている者です!
みきてぃさんはどんな活動をされているんですか?

〜〜その後、数件やり取りを経て〜〜〜〜

ミュージシャンや声優などを志す人たちで、横のつながりを広げる交流会をZoomでやっているのですが、よかったら参加してみませんか?

ざっくりとこんな感じ。

今思えば、この時点で警戒する人もいるレベルだと思うんですが、当時の私はリテラシーが低くてですね。

言い訳をすると、この頃はコロナ禍初期ということもあって、多くのアーティストがライバーやYouTuberに転身していた時期で。
みんなが道を模索していたときだったので、「情報交換」という名目の交流会にさほど抵抗を感じなかったんですよね。

Zoomとかでのオンライン交流が一気に広がって、流行っていた時期でもあったし。

了承のDMを送ると、こんな返事がきました。

ありがとうございます!
いきなり大勢の中に入るのも緊張するかと思うので、一度僕と2人でZoomしませんか?

あら、なんて優しい気遣い。
お言葉に甘えてDMをくれた男性(Sさんとしましょう)と2人でお話しました。

そして、Sさんに「おすすめの本がある」と紹介されます。

それが、本田健さん著『ユダヤ人大富豪の教え』でした。

なんかどっかで聞いたような……と渋谷であったプロデューサー(らしき人)のことがフラッシュバック。

Sさんにそのことを話すも「へえ〜そうなんですね」と、そのプロデューサーのことはピンと来ない様子。

「たまたまか」「本当に有名な本なんだな〜」とあまり気に留めず、「そんなに有名なら1回読んでみるか」と、AMAZONで本をポチりました。


―大勢のオンライン交流会に参加。

Sさんとのおしゃべり会を経て、その後アーティストを志す若者が集うオンライン交流会に参加。
10人近くが参加している会に、数回参加しました。

最初はワイワイと夢や目標を語りあっていたのですが、何度か回数を重ねるうちにちょっとした違和感を覚えはじめます。

毎回の話の主導権を持っていたのが、俳優や映像カメラマンとして活動しているというYさん。

・好きなことをやっていくためにはお金と時間が必要
・そのためには権利収入を作るべき
・その方法をみんなにシェアすれば、みんなハッピーになれる
・今度その道の「すごい人」を交流会に連れてくる

「すごい人」とは。

1回1回の交流会は「みんなで夢に向かって頑張ろうね!」という明るい雰囲気なのですが、回を重ねるごとにジワジワと別の場所に向かっているような。

不思議な雰囲気を感じつつも、別に嫌なことを言われたりしているわけではないので、深く気にしてはいませんでした。

そしてYさんもまた、やっぱりあの本を勧めていました。


ー何度目かの交流会で、あの人と再会。

何度目かの交流会で、今日はついに「すごい人」が来るというYさん。
「へぇ〜〜どんな人だろ」と思っていたら、画面を見てびっくり。


あのときのプロデューサー(らしき人)じゃないか!!!!!!


相手は私のことを認識していなかったようですが、渋谷でのことを話すと「ああ、あのときの!」と思い出した様子でした。

「朗読劇の件はごめんね、あれは結局うまく実現できなくて」と、その後連絡しなかったことも覚えていたようで。

その日の交流会は、その「すごい人」と呼ばれているプロデューサーからお話を聞く会。
内容はYさんと同じく、「好きなことを続けるには」とか権利収入の話でした。

そして、このときもやっぱり「おすすめの本がある」と『ユダヤ人大富豪の教え』を参加者みんなに読むよう勧めていました。


ー大勢いた参加者、どこ行った?

鈍感かつ危機感底辺の私も、さすがにこの辺りから「なんか変じゃない?」と気がつきはじめます。(遅い)

その日も交流会に参加するためZoomに入ると、なぜか参加者が3人しかいません。

私に最初にDMを送ってきた駆け出しアーティストのSさん、ずっと話の主導権を持っていた俳優兼カメラマンのYさん、そして私。

いやいや、あんだけたくさんいた参加者、皆どこにいったのよ……とモヤモヤしましたが尋ねる間もなく、Yさんが話しはじめます。

今、僕は権利収入を得ている。
それによって俳優やカメラマンとしての活動も、無理なく行えている。
今日は、その権利収入を得る方法を教えてあげる。

ほんまかいな。


ー●●(某有名マルチ)って知ってる??

某有名マルチがなにかは、一応伏せ字にしておきますね。

その後、Yさんから聞かされたのはこんな感じの話です。

・商品を人に紹介すると、自分に紹介料が入る仕組み
・だから、バイトとかするよりも自由に時間を使える
・商品の質はとてもいいから、人に薦めるのに悪いものじゃない
・ここの化粧水は海外の有名人も使ってる
・ネズミ講じゃないから安心して(酔っ払いが「酔ってない」というのと似てる)
・本社は渋谷のNHKの真ん前にある。NHKの前で悪いことなんでできるワケないから安心だよ!(謎理論)

もうここまで聞けばお察しかと。

さすがに怖くなって、その日は「早く終われ」と念じながらやりすごしました。

「No」といい難い環境を作るため、話を流れさせないために、あえて2対1で私を囲む手法を取ったのでしょう。

……ってこれ、完ぺきにやられてるやん?!?!

そういえば、中学の家庭科の授業でマルチ・マルチまがい商法について習ったとき「ヤツらは少人数で攻めてきて逃げ場をなくす」って教わったなあ〜〜〜なんて考えていたら、その日は無理に勧誘されることなく一旦終了しました。


―その後、畳み掛けるようにDMが。

いつも交流会が終わると、数時間後もしくは数日後にSさんから「次の交流会は◯日です!」と連絡が来ていました。

ですが、その日はZoomを閉じた途端にDMが。

次のお話はいつにしますか?
Yさん忙しいので、早く決めてしまいましょう!

怖すぎてDM消したけど、多分こんな感じだった。

さすがに警戒心がMAXになり、申し訳ないけれどSさんをブロック。

Sさんのほかに連絡先を知る人はいなかったので、その後は勧誘される手段もなく事なきを得ました。


ーあの本は、彼らのバイブルらしい。

その後、その某有名マルチとは一体なんなのか、ネットで検索してみました。

その当時の情報では、ネットワーク・ビジネスの一環であり違法性はないとのこと。
(この1年後、違法勧誘行為をしたと問題になっていますが。)

ですが、最初は「仲良くしよう」と声を掛けてきたのに、こちらが心を開きそうになった頃には結局お金目的、というやり口が気持ちのいいものではなく、「マルチだ!」「ネズミ講だ!」と毛嫌されていることは多いよう。

そして一応補足しておくと、取り扱っている商品自体には違法性はないし、けっこう質がよいのも事実なのだとか。


ただ、色々と調べる中で明らかになったのは、頻繁に勧めていた『ユダヤ人大富豪の教え』は彼らのバイブルだということです。


この本の著者がマルチと関わりがあるのかどうかは諸説あるようなので、私からの言及は控えますが、内容的にマルチの囲い込みに使いやすく、よく利用されているとのこと。

ただ、この本自体に違法性はもちろんないですし、一応私も読んでみたのですが、内容的にはけっこう興味深かったです。
っていってしまうと「もしかして、お前も……?」と疑われそうですが、私はマルチは一切やってませんのでご安心ください。

読むか読まないかはご自身の判断で、ということで。


―マルチ勧誘の手法って、多様化してるのね。

ひと昔前までのマルチの手法って、「古い知り合いから連絡が来て……」ってのが一般的だったかと思うのですが、最近はこんな手法もあるんですね。
(最近といっても3年前ですが。)

ほかにもマッチングアプリなどを経由したりと、勧誘の方法も多様化しているようです。

私の中でのマルチといえば、古い友人から連絡が来て、ファミレスとかに呼び出されて逃げられないように奥の席に座らされて……という古風(?)な方法だったので、これはかなりビックリしました。


いずれにしても、情弱は本当に怖いし、危険。


今回はなごともなく済んだものの、場合によっては金銭を失っていたり自分も悪いことに加担していた可能性があるのでね……。

ネットでリアルでも、知らない人にはホイホイ着いていっちゃいけません。

とはいっても、ネット上での交流は相変わらず大好きなので、未だSNSもバンバンやっております。

でも「どんな活動されてるんですか〜?」「お話しましょう〜」のいう手のDMにはかなり敏感になりました。(笑)


ちなみに、冒頭で「2回」といったとおり、この話には実は続き(?)がありまして。

すでにかな〜り長くなってしまったので一旦これで終わりますが、このnoteが思ったより読まれたら、続きを書きますね。(笑)

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