#5 教師の転勤③

#2、#3と教師の転勤、とりわけ初任者の転勤について述べてきました。

#3の転勤をすることで得られるものとして

特殊な転勤希望の方法が使える

と紹介しましたが、今回は、その「特殊な転勤方法」について述べていきます。

通常の転勤の仕方

#2.3でも触れていましたが、初めて教諭として採用された初任者は、大体3年目から転勤の機会が与えられます。3年というのは、各自治体によってさまざまな基準があると思いますので、大体としておきます。

私の勤めている自治体では、原則4年目から遅くても8年目くらいには転勤をするようです。

そして、自治体で定められる学校グループのそれぞれに転勤することとなります。
(ここまでで、私の所属する自治体がどこかわかる方もいらっしゃるみたいです。)

例えば、ABCの3区分のグループがあるとすると、初任校がAグループ、2校目はBかC。3校目は1、2校目で行かなかったグループへの転勤となります。
このグループは、学力で大まかに区切られているようです。

基本的には、次の転勤先はわかりません。
2度目の転勤、つまり3校目からは、大体転勤先が絞られてきます。
おそらく我が自治体での方針は、

「いろんな学力層の学校に行って、経験を積んでね」

ということなのでしょう。

これが通常の転勤の仕方となります。

特殊な転勤希望

ここからは、特殊な転勤希望についてです。
前項であった、通常の転勤の仕方以外にも転勤の仕方があります。
それが、「公募制」の転勤の仕方です。文部科学省HPによると、

平成17年4月現在、公募制・FA制等の取組を実施しているのは、18県市(1都2府13県2市)(平成16年:10県市(1都2府6県1市))である。

文部科学省『公立学校教員の公募制・FA制等の取組について』
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/040/siryo/attach/1379274.htm

とあり、今現在では、もう少し多い自治体で行われる特殊な転勤の仕方になると思います。
この転勤の仕方は、「公募制」とある通り、学校が欲しい人材を提示して、それに合致する教師が応募をする(転勤希望を出す)方法が一般的のようです。

もう一つ、「FA制」は「フリーエージェント制」という、野球のシーズンオフによく聞く単語と同じで、教員自身の得意分野を提示して、その教員が欲しい学校が手を挙げて獲得する制度です。

これこそが、特殊な転勤希望の出しかたです。

つまり、通常の転勤をする人は次の勤務校がわからないのに対して、公募制では、行きたい学校を選べ、FA制では、自分の能力を欲している学校に行けるのです。

そして、我が自治体では、この制度を利用できるのが「2校目で3年勤務している」という条件を満たしている教諭なのです。(これで大体の自治体がわかると思いますが、明記しません。一応広報されているみたいなので紹介しました)

こんな良い転勤制度を使いたい。
でも、初任校。
早く転勤させてください。

私が転勤しなくちゃというのは、こういうことなのです。

初任者が転勤しない、できないのは、その教師の能力が高いから、その人がいないと学校が立ち回らないから。
では済まされないのです。
最速で7年目で3校目にも行けるのに、そのチャンスを潰されているのです。


以上です。

そのほかにも、初任者が転勤した方がいい理由をあげることができますが、またいつか述べることができたらと思います。

いつか転勤して感じることが増えるかもしれませんので、その時(最速で令和5年度末)まで、この話題は寝かせておきます。

コメントお待ちしております。

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