カフェ『33cha』の内装はどのようにデザインしたのか
こんにちは。京都のハーブティー専門の小さなカフェ&バー『33cha(みみちゃ)』の店主です。
今回は、2022年6月にオープンしたこのお店の内装を、どのような意図でデザインしていったのか紹介したいと思います。
全体的なコンセプト
お店のコンセプトは、「BARでカクテルを嗜むように、ハーブティーを気軽に楽しめる大人のお店」です。
お昼も楽しめるし、お酒を飲まない人も(もちろん飲む人も)楽しめるんだけど、あくまでも雰囲気・居心地は大人のBAR空間にしたいという思いがありました。
すると、同時に「やりたくないデザイン」というのも出てきます。
キーワードは、ボタニカルとかエレガントとか、ナチュラル、スピリチュアル、ホワイト、ビューティー、マダム、この辺りですね。
「ハーブの力で身も心も内面から美しく☆」みたいなの、なんだか胡散臭いし落ち着かないんですよね。
もちろんそういうお店にはそういうお店の良さがあるんですが、うちがそういう方向に向かっちゃうと、やりたかったお店のイメージとは外れるというか、想定しているのと違った感じのお客様が中心になりそうで。
でも、「ハーブティー」をメインコンテンツにした時点で、そういう雰囲気のお店をイメージされやすいというリスクがあるわけです。
実際にハーブティーを売りにしているお店には、こういったコンセプトのお店も少なくないです。
したがって、「明るい白・アースカラー・くすみカラー等を基調にする」「お花でいっぱいにする」「レースのカーテンやテーブルクロスを使う」みたいなことがNG事項になってきます。
繰り返しますが、こういうお店をディスっているわけではないです。
ただ自分がやりたいお店ではない、というだけです。
自分が行きたくなるお店じゃないとダメですから。
テーマカラーの決め方
お店のコンセプトから連想した「大人の夜」のイメージはこんな風景です。
したがって、メインのテーマカラーは暗いネイビーブルーに決めました。
着目していただきたいのは、この暗い青が広がっているからこそ、暖色の小さな灯りが映えるという点。
皆さんも経験があると思いますが、夜闇の中では、こうしたオレンジの光に人は吸い寄せられてしまうものです。
そして、この明るすぎない優しい色合いが落ち着くのです。
この空間にいるような感覚を作りたいと考えました。
描いていたイメージと実際にできた内装
前述の通りダークなネイビーを主とするものの、それはあくまでも照明やカウンターテーブルが映えるようにするための手段と考えています。
よく「青系色は食欲を減衰させる」と言われるため、飲食店においてもそれをメインカラーにすることは避けられることが多いように思います。
しかし当店では、照明とそれに照らされたカウンターテーブル、あるいは壁の棚のハーブやお酒の瓶などが最も明るく目を惹くようにしていますので、実際に食事をするときには、ネイビーの青はそれほど目に入ってきません。
結局、デザインは文字だけで説明しようとしても限界があります。
そこで、物件探しを始める前にイメージを可視化するため、パース図っぽいイラストを1枚描きました。
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