見出し画像

息の苦しさ体の重さ、その謎の不調もしかして『片頭痛』かも

みなさんこんにちは。
人生気づいたらずっと片頭痛と共に過ごしてきていた三毛根子と申します。

記憶がある限りでは10代くらいから常に片頭痛と隣り合わせで生きてきました。
でもそれって今でこそ「あれって片頭痛だったな〜」って思えるだけで、片頭痛の知識がつく前は「なんかよくわからん謎の不調」だったのです。

片頭痛って『頭痛』ってつくので誤解されがちですが、頭痛以外の症状も山ほどついてきてその中には一見関係のなさそうなものもたくさんあります。
私が体感した中だと「体がすごく重い」とか「胸が苦しい」とか。
あとよく言われるものでは「頭皮や腕など関係のないところが痛くなる(異痛症)」や「肩がこる」などもありますね。

頭痛自体はそこまで強くなくて、そういったオマケみたいな症状ばかりが強い場合、片頭痛の発作だと自覚できないこともあります。
それで昔は原因のわからない不調にけっこう悩んだりもしましたし、それなりに辛い思いもしました。

もっと早く自分が片頭痛だとわかっていれば……と強く思います。
なので、今日は私の実体験から「あれって今思うと片頭痛だったじゃん!」というエピソードをいくつかご紹介します。

これを読んでまだ気づいてない片頭痛持ちさんが片頭痛に気づくきっかけになったり、謎の不調を解決する糸口になったりすれば嬉しいです。


呼吸には問題ないのに息が苦しい、胸が苦しい

高校生くらいの頃です。
私はずっと胸の苦しさや息苦しさで悩んでいました。
もちろん頭痛もあったとは思うのですが、当時の私は痛みよりもまずそちらが気になっていたのです。
当時限界集落の田舎住まいだった私は医療を選択できる余地はなく、とりあえず山奥の内科に行きました。

聴診器を当ててもらっても呼吸は綺麗、重篤な内臓疾患のような兆候はなし。
先生は首を傾げます。

「息が苦しくて、起きていられなくてベッドに倒れたりしてます」
「え?気絶してるってこと?」
「えっいや、単に寝てるだけだと思うんですけど」

そんなやりとりをした覚えがあります。
これね、今思えば当然です。

「横になりたくなる」は片頭痛のめちゃくちゃ特徴的な特徴!!!!!片頭痛片頭痛片頭痛!!!!
どこの頭痛外来でも書いてる!!!!
なんなら問診票にも「横になりたくなる時がありますか?いつも/たまに/ない」みたいな設問があります!!!!!
あと「寝ると良くなる」のも軽度の片頭痛の特徴!!!!!

片頭痛のことなんも知らなかったガキの私ですが、無意識に有効な手段を取っていたのですね。
もう今は頭痛が悪化して寝ても治らなくなってしまいましたが。

もう今から考えると「片頭痛〜!!!!それ片頭痛!!!!!片頭痛だってば!!!!!」と叫びたくなるくらいの片頭痛っぷりです。

息が苦しいとか胸が苦しいとかも、おそらく低気圧前の不調とか片頭痛発作に伴う体のだるさに関連するものでしょう。
今でも発作が起こると体中に重りをつけられたかのように全身がだる重くなり、ぴくりとも動きたくなくなります。
片頭痛のおまけに肩こりというのもあるのですが、これもミックスされる上半身がガチガチになってほんとに苦しい。
肺が綺麗だろうが何だろうが本人は「息苦しい」と感じている状態です。

しかし当時は誰も片頭痛だなんて考えもしていなかったので、私は自分が片頭痛だということすら知らずになんとなく腑に落ちない感じの診察を終えて帰宅することになります。

「自律神経がちょっと緊張気味なんでしょうね」
「このくらいの女の子にはよくあることですよ」

と言われ、出されたのは「セルシン(精神安定剤)」!!
気持ち的な問題だと思われたということですね。
誠に遺憾。

当然よくなるはずもなく、以降私はずっと「なんかよくわからない不調」とよろしくやることになります。


1回休むとだるくなってしまって再起できない

あれは学校の行事で職場体験に行ったときのことです。
私の体験先はお菓子屋さんで、1日中立って作業をしていました。
夕方あたり、そこのパティシエさんに「立ちっぱなしで疲れたでしょ」と声をかけられます。
私は「平気です。私は1回休むと立てなくなっちゃうので、働きっぱなしくらいのほうがいいんです」と返したのを覚えています。

ここが片頭痛ポイント。
片頭痛の誘因の1つに、「緊張からの解放」というものがあります。
つまり「休むと逆に具合が悪くなる」んですね。
なので「平日仕事がある日は元気で、週末になってリラックスすると途端に発作が来る」なんてことがよくあります。
大迷惑〜〜!!!!!

ただでさえストレスは片頭痛の悪化原因第1位(私調べ)なのに、ストレスから解放されても頭痛になるとか意味がわかりません!!
理不尽!!!!

まあそれはさておき、ここでも私は自分が片頭痛だという自覚がないまま、なんとなーく片頭痛への対処を体で覚えてやっていたんですね。
当時は「なんだか体が重くなってだるくて、動く気がなくなる」くらいに思っていたのですが、今思い返すとどう考えても片頭痛発作です。


体が重くてしかたない、横になりたくなる

そのほかには「体の異常な重だるさ」も、片頭痛発作とよく一緒に来る特徴的な症状だと私は思ってます。
発作の時やその前後、気圧に影響を受けてるときは本当に体が重い!!

とある商業施設でアルバイトをしていた時、地下1階の休憩室から1階の職場まで戻る階段が毎回やたらと苦痛だったのを覚えています。
一歩一歩、全身に重りをぶら下げているかのようなだるさです。
進むたびにどんどん足が重くなって、憂鬱でたまりません。
昔からなんでこんなに体重いんだ……とは思っていたのですが、頭痛とは結びついておらずこれも長い間「謎の不調」の一部でした。

酷くなるととても起きていられず、家では横になることが多かったです。
でもこれもまた「どこかに異常がある」とかわかりやすい診断基準があるわけでもなし、Googleで検索しても自律神経がどうのこうのとしか出てきません。

周囲も私自身も、私のことを「いつもごろごろしてる怠け者」だと思っていたと思います。
まったく失礼しちゃいます。

何度も言いますが、「横になりたくなる」は立派な片頭痛の症状のひとつです!!!!
怠けてダラダラしているわけでは全くありません!!!!!!
頭痛持ちも頭痛持ちじゃない人も知っておいてね。


「謎の不調」の正体がわかったら楽になった

頭痛外来に毎月かかって、片頭痛の治療をちゃんとやりだしてからはあらゆる物事がちょっと楽になりました。
知識がつくにつれ「謎の不調」はほとんどが片頭痛の発作に伴い出てくるおまけのようなものとわかり、過度に心配することもなくなりメンタルも安定。

もっと早くに片頭痛だって気づいてたら私の人生もうちょっと楽だったんじゃないかな〜!!!?

片頭痛、マジで頭痛だけじゃないのでね。
謎の胸の苦しさとか、体のだる重さとか、すぐ横になりたくなるとかに悩んでいて原因がわからない方は1回片頭痛を疑ってみるのはどうでしょうか?

頭が痛くなる、動きたくなくなる、頭を振ったら痛い、光や匂いに過敏になる、などの症状があれば私と同じ片頭痛かもしれません。
1回専門の頭痛外来を受診して、問診を受けてみることをおすすめします。
どうか頭痛外来行ってくれ潜在片頭痛のみんな。

世間に片頭痛知識が広まって1人でも多くの片頭痛患者が救われることを祈っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?