結婚しました。

2022年2月22日(火)のゾロ目の日、スーパー猫の日なんて巷で呼ばれていたらしい日に、結婚した。26歳10ヵ月。

小学生の頃、プロフィール帳というものが流行っていた。
人気のキャラクターものや、キラキラしたおしゃれなデザインまで、様々な個性溢れる文庫本サイズくらいの、いろんな質問が載ったプロフィール用紙を、友達やクラスメイトと交換しあった。
その質問の中に、「いくつで結婚したい?」というものがあって、わたしはいつも「22さい」と答えていたことを覚えている。
大学生の頃、この質問を思い出して、まだ学生だよ、と昔の自分につっこみを入れたものだ。
なぜ22歳だったかというと、2という数字が好きだったこと(2のゾロ目の日に結婚したのは偶然ではないかもしれない)、そして22歳ってすごい大人だという認識があったからだ。
実際、27歳目前の今、自分の年齢に少し恐怖さえ覚える。20歳後半って、昔の自分からしたらとてつもなく大人だけど、いざ自分がそうなってみると、意外に大したことないじゃないか。
小学校低学年の頃、6年生がものすごく大人に見えていたけれど、今6年生の子どもを見ると、「めっちゃ子どもじゃん」と思う感覚と似ている。
自分が50歳、70歳と歳を重なっていっても、こういう感じなのだろうなと、薄々勘づいてくるのがまた怖い。

小さい頃は、ディズニーのプリンセスたちみたいに、結婚や恋愛はロマンチックでドラマチックなものだと思っていた。
母や兄がハマっていて、最近わたしも聴いているジェーン・スーさんと堀井美香さんがやっているPodcast『Over The Sun』でも言っていたけど、結婚がゴールというか、女性の幸せは結婚、みたいなところは自然と頭にあって、理想のようなものは描いていたと思う。
自分が実際に結婚してみて、ドラマチックなプロポーズも特になく、昔思い描いていた結婚とは全然違ってあっさりしたものだったけれど、小さい頃の自分はがっかりするだろうか。いろんな厳しい現実を経験して、理想を引きずらずに結婚できてよかったと思うけれど。さすがに小学生と今では考え方が違う。

無事に結婚の手続きが終わった今は、なんだかひと仕事終えたような気持ちだ。
というのも、夫がインドネシア人のため、日本人同士の結婚と比べると少しばかり手間がかかった。
両家の家族の協力のおかげで何とか無事に結婚手続きを難なく終えることができたが、書類をすべて集めるだけでトータル2-3ヵ月もかかってしまった。穏やかにことを終えることができただけでも、結婚相手は間違っていなかったと思える。これは、これからいくつか訪れるかもしれない試練を一緒に乗り越えられるかを試す、最初のテストだったのか?
ある意味、結婚前に最初の「試練」を与えられた我々は、ラッキーだったかもしれない。

時代は変わって、結婚の形も様々で、結婚は古いとかなんとか言われることもあるが、わたしは結婚してよかったと思う。
やっぱり周りから家族と認められる関係になれたことは嬉しい。
結婚前も2年くらい一緒に暮らしていたし、名字も変わらないから(いわゆる国際結婚では、何も手続きをしなければ名字は変わらない)、結婚後で特に大きく生活は変わらないけれど、先日白無垢と袴姿でフォトウェディングをして、両親と母方の祖父母に白無垢姿を見せられたことで、少し実感が沸いた。
このフォトウェディングに家族を招待することを提案したのは実は夫で、わたしの家族に見せられるときに見せないと、という思いからだった。
わたしの大切な家族を、大切にしてくれる夫の思いやりの深さ。
わざわざ新幹線で1時間半くらいの、近いようで遠い実家から、この数時間のために来てくれた両親の愛を感じた、本当に楽しい1日になった。

インドネシアの家族のためにも、結婚式をしたいけれど、こんな状況だから、いつになるやら分からない。まずは安全にインドネシアに行けるようになればいいけれど。まだ夫の家族には、ビデオ通話だけでしか会えていない。
よくそれで結婚を許してくれたものだ。心底感謝している。異国の地で(夫は日本に住んで10年近い)、言葉も通じない異国の女性と結婚するなんて!
義理の母は、「あなたを家族に迎えられて嬉しい」と何度も伝えてくれて、「ママ、パパと呼んでね」と言ってくれる。本当に良い人と結婚したと思う。
インドネシアを訪れるまでに、カタコトでもインドネシア語を話せるように少しずつ勉強している。感謝の気持ちは、自分で伝えたい。
そして言語がわからないモヤモヤは過去に何度も経験しているから、できる限りマスターしたい、というのもある。夫の家族との電話は、リスニングの練習だ。

新婚生活、今のところは、びっくりするほど一緒に暮らす上で文句がない。
悪口も何も出てこない。毎日楽しい。
もちろん軽い喧嘩もするし、お互い理不尽に不機嫌になることだってある。だけど、誰かと暮らすのって、そんなに難しくないんだと思えるくらい、楽なのだ。過去に苦い経験もしているからこそ、この何も文句がない生活のありがたさが分かる。

お互いにリスペクトしながら、自分の悪いところは自覚して、大人な対応ができるように、まだまだ人間として成長できる可能性を感じている。

穏やかな生活が続くことを祈りながら、今の目の前の幸せに感謝して、これからも二人で、ゆっくり歳を取れたらいいなあ。

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