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夜明けのすべて📖読書感想

 瀬尾まいこさん作 『夜明けのすべて』
を最近読みました。感想を書いていきたいと思います。

★なるべく内容は伏せますがネタバレしたくない方は読まないでください


 この物語はざっくーり言うと、PMS(月経前症候群)に悩む女性とパニック障害に悩む男性の日常のお話です。(ざっくりすぎ)

 瀬尾まいこさんの作品は、以前も読んだことがありますが、本当にほっこりしますね。そして、日常の小さな大事なことをハッと気付かされる気がします。
 今回もほっこりしながらも、色々と考えさせられる内容でした。

 PMS、パニック障害、聞いたことがある方がほとんどではないでしょうか?また、悩まれている方も多いのではないかと思います。言葉だけは流通していますが、本質は理解されてない現実であると感じます。

 誰もが皆んな人には言っていない、悩みや不安、過去、想いがあって、それでも普通に生活しているんだなぁとしみじみ感じました。というか、それでも社会はそんなこと関係なしに動いている、というか…。

 色々な人間がいる中で、表面上の人間をみて、〇〇な人と決めつけるのは早いんだなと。想像力を膨らませて関わっていけるともっと周りの人を大切にできるんではないかと思わされました。気をつけよう、と思いました。

 読んでいると、主人公の2人に共感できる気持ちもたくさんでてきました。私はPMSもパニック障害も診断を受けていない人間ですが、わかるわかる〜と思う部分がとても多かったです。
 ということは、病気は特別なものではない。と改めて感じました。苦しんでいる方たちからしてみたら、腹の立つ発言かもしれませんが。
 診断名がついているからといって、特別な人間ではなく、関わってみないとわからない、と、いつも思います。(これは人間関係全てそうですね、そこに病気は関係ないです)
 反面、現実ではこんなうまくいかないだろうと思うこともありましたが…そこは小説だから仕方ないですね笑

 でも、普通に過ぎていく毎日に、皆んな何かしら抱えていて、それでも少しずつ少しずつ前に進んだり一歩戻ったりしながら…自分の気持ちがすっきりしたり、喜べたり、楽しかったり、達成感があったり、みたいないわゆる“いい日”が、絶対に来る。それは現実でも起こりうることではないだろうか。
 そしてそれは、自分次第なのかもしれない、と感じられました。

 というのも、読んでいく中で、自分の思いあがりだったり、傲慢さにも気づけた部分が多くあって…。
 今できることを、全力で。
 そして、知らない、気づいてない、だけで、いや、気づかないふりをしているだけで、自分のことを気にかけてくれている人は結構いるんじゃないか。
 毎日に、そして周りの人に感謝して生きていきたいなーと、強く思いました。

 本の中で、
「夜明け前が1番暗い」とか「夕日は朝日になる」とかいったフレーズがでてくるのですが、とても心に沁みました。
 今どん底だって思ってても、今日はなんだか冴えない日だったなぁとか、今日も楽しいことなかったなぁと思ってても、それでも朝日は来るんです。
 朝が続かないように、夜も続かない。いいことも続かないけど、悪いことも続かない。
 毎日に少し希望がもてる、そして、自分が少し変われる、そんな、作品でした。


 2024年2月9日から
松村北斗さん、上白石萌音さんのダブル主演で映画も始まるそうです!
 この2人!激アツですよね!カムカムエヴリバディ!!安子ちゃん!稔さん!!て勝手に興奮してます笑
 映画では小説をどう描かれるのか、そして、主人公2人の掛け合いが、クスッと笑える面白いものだったので、この2人で観られるのがとても楽しみで、期待しています!

 以上、感想でした。
下手くそな文章、読んでくださりありがとうございます。

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