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掛け心地の良い眼鏡についてのあれこれ/結局お店選びが大事かも

※全文無料公開です

 こちらの記事のコメントで、掛け心地の良い眼鏡についての質問がありましたので、掛け心地にまつわる所感をまとめてみようと思います。

 めちゃめちゃに個人差が出る部分であり、ただのオタクが断言できることもほとんどないので、あくまで個人の所感ということでつらつら書いていきます。
 全9項目になりましたが、中でも重要だと感じるのは①、③、④、⑤かなと思います
 お時間がない方はそこだけでもぜひ。

 

①重さのある眼鏡の方が掛け心地のバランスを取りやすいこともある

 軽い眼鏡=掛け心地がいい という認識が世の中には割とあるように思いますが、個人的にはそればかりではないと感じています。

 特に度数の強いレンズを入れる場合はその傾向が顕著です。
 なぜならば、眼鏡のレンズは度数が強くなるほど重くなるからです。
 そのため、軽すぎるフレームに度の強いレンズを入れると前後のバランスが取れなくなります
 結果としてずれやすくなったり、鼻や耳に余計な負担がかかったりします。

 軽量のメタルフレームなんかは、度の入っていない状態で試着した時の印象は良いかもしれません。
 しかし最終的に度付きレンズを入れた状態を考えると、前後の重量バランスが取りやすいがっしり目のプラスチックフレーム(セルフレーム)やある程度厚みのあるメタルフレームの方がずれにくく、掛け心地が良いということもあります。

 また掛け心地とは別の話ですが、度数が強い場合はレンズの歪みにより試着時と完成品で着用した印象が変わってしまう場合があります(光の屈折で顔が内側に縮んで見える)。
 この点に関してはここで断言するのも難しいので、店員さんに相談してみてください。 


②先セルのついていないメタルフレームを選んでみる

 メタルフレームの多くは耳に掛ける部分(モダンといいます)にだけプラスチックが被さっているかと思います。これを先セルといいます。
 一部のメタルフレームにはこの先セルがなく、細い針金のようなモダンになっているものがあります。
 個人的にはこのようなフレームは肌との接地面が少なく、下手に先セルがついているよりも耳が痛くなりにくい……ような気がします。

 また、ヘッドホンやイヤーマフを装着した際にも、モダンが細いフレームであれば違和感が出にくいというメリットもあります。

 もちろん先セルがついているほうが接地面積が広くなって圧力が分散されるとか、前後の重量バランスが取りやすいとか、そういうメリットもあるのですが……①と矛盾する話でもあるので、あくまでこういう感覚もあるというところで。

 ちなみにBJ classic、KameManNen、VioRouなどのブランドでそのようなフレームを見かけます(挙げたブランドはあくまでも思いつきの例です)。


③耳に掛けるより、頭を挟み込む方向のフィッティングを意識してみる

※眼鏡の掛け心地の調整=フィッティング と称していきます。

 自分はかなり耳周りが弱く、マスクのゴム紐でもすぐに痛くなってくるタイプです。
 なので眼鏡のフィッティング時に、耳に掛けることで固定するより、頭を挟み込む方向に曲げて固定するようことを意識したほうが耳は痛くなりにくいです。

 個人差の大きい部分ではありますが、お店で掛け心地を調整してもらう時に「耳の裏が痛くなりやすいので、頭を挟むように調整してもらえますか?」などと伝えてみるとよいかもしれません。
 イマイチだった場合、再調整してもらえばよいのです(この後⑥でも述べます)

 バネ的に頭を挟み込む構造になっている、999.9、ic!Berlinなどのブランドもありますので、こちらもチェックしてみるといいかもしれません(挙げたブランドはあくまでも思いつきの例です)。


④腕のいい眼鏡屋さんを探す

 身も蓋もない話ですがこれが一番重要だと思います。
 眼鏡のフィッティングは、調整を担当してくれる眼鏡屋さんのテクニックと経験値に依存する部分が非常に大きいです。

 そしてこれは仕方のない部分ですが、低価格な量販店系の眼鏡屋さんはどうしても1人のお客さんと向き合う時間が短くなりがちです。
 一方でセレクトの眼鏡屋さんやブランドの直営店は、単価が高額なこともあり、きちんと1人1人に向き合った接客、調整をしてくれることが多いです(もちろんお店ごとに差はあるみたいですが……)。


⑤腕のいい眼鏡屋さんの探し方

 個人的な体感ですが、フレーム選びの接客をしてもらっている時、フレームそのものやブランドの説明がメインのお店よりも、お客さんの要望をヒアリングし、ライフスタイルや雰囲気に合わせた提案をしてくれるお店の方が色々ときちんとやってくれる印象です

 感覚的な話にはなりますが、接客をされている時に「眼鏡を売っている」というよりも、「合う眼鏡を探して/選んでくれている」と感じるお店のほうが、調整も含めいい結果が得られるような気がします。

 また、眼鏡作製技能士(旧 認定眼鏡士)という資格もあり、お店によってはこの資格を取得していることを掲げています。
 個人的にはこれが全てではないような気もしていますが、お店探しの参考になるかもしれません。


⑥店員さんに気を使いすぎない

 眼鏡屋さんでフィッティングをしてもらう時、店員さんから「こんな感じでいかがでしょうか」と確認され、それに対するジャッジを下すことでフィッティングが終了します。

 重要なのはこの時、絶対に妥協しないことです。

 眼鏡の掛け心地には、フレームと肌の微妙な触れ方が大きく影響します。
 少しでも違和感があったり、耳裏へ強めに当たっているようなポイントがあったら、妥協せずに微調整をお願いしましょう。
 「店員さんがこれでと言っているから、大丈夫なのかな」などと流されたり気を使いすぎたりせず、全神経を集中してフレームがフィットしていることを確認することが大切です。

 眼鏡屋さんはプロですが、自分の感覚は自分にしか分かりません。
 なるべく詳細かつ丁寧に伝えて調整してもらうとよいです。


⑦使っていて違和感があったら、何度でも再調整してもらいに行く

 ⑥の続きになりますが、購入した眼鏡を持ち帰って使っているうちに痛みが出たり、ずれやすかったり、掛けていて違和感があったら、お店に持っていって再調整してもらいましょう

 なんやかんや言っても、買った眼鏡を持ち帰って丸一日掛けてみなければ掛け心地は把握しきれません。
 使ってみて問題があれば、買ったお店に再度行って相談しましょう。

 また、特にプラスチックフレームは経年で変形します
 ぶつけたり落としたりせず丁寧に扱っていても、時間とともに少しずつ変形していきます。
 これは素材の特性上仕方のないことです。
 なので、「ずっと使っている眼鏡だけど最近違和感があるな」などと感じた時も、購入したお店に持っていって再調整してもらいましょう。


⑧眼鏡屋さんへ要望を詳しく伝える

 これも⑥の続きですが、今使っているフレームに不満や違和感がある場合、どのような点が不満か、どの辺りが痛くなりやすいのかなど、可能な限りの情報で相談しましょう。
 スマホにメモをして持っていくくらいでもいいと思います。
 「長時間着けているとここが痛くなりやすくて」と、実際に耳周りを指さして伝えるくらいでもいいと思います。

 またこの時、現在不満のあるフレームを持っていくことも重要です。
 現物を眺めながら、その不満点を解消できそうな眼鏡を一緒に探してもらいましょう。
 もちろん最終的な購入判断は自分ですが、眼鏡選びについてはある程度プロに任せてみることも大事だと思います。


⑨やはりある程度の金額を出すことも大事かも

 ④~⑨のようなことを考えると、ある程度値が張るお店に行くのも重要かも……と思います。
 良い物、良いサービスはそれなりの値段がする、というのはやはりあるのではないかと。
 眼鏡はずっと顔のド真ん中に乗っているものなので、投資価値はあるところだと思ったりします。


 とりあえずざっと思いついたことを書き並べてみました。
 結局お店選びが大事かな……と思います。
 軽く華奢な眼鏡から重くゴツい眼鏡まで持っていますが、腕のいい眼鏡屋さんと綿密に相談しながら調整してもらえば、基本的にどれも掛け心地が悪いということはありません


 最後に東京都内に限定して、個人的にお世話になっていたり、友人が通っていいたりして信用できると感じている眼鏡屋さんを掲載しておきます。

キャンディフルーツオプティカル さん


FACTORY900 TOKYO BASE さん


GILBERT EYEWEAR さん


纏オプティカル さん


 どちらも素敵なお店なので、アクセス圏内でしたらぜひ。 


 以上、思いつくことを書いていったら長くなってしまいました。
 あくまでもただのオタクの一意見ですが、参考になりましたら幸いです。
 ご質問、ツッコミ等ありましたらコメントでお願いいたします。

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