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勝手に読後レビュー【僕の殺人計画】 装丁とタイトルと帯と設定から急カーブ

どうも、みことのは です。
2023年の読書の秋は結構充実しておりまして、大好きなミステリーも自己啓発の学びも満遍なくあり、書籍業界ってやっぱり【読書の秋】を本気でビジネスチャンスとして睨んでいるのかもなぁと勝手に妄想しております。


そんな中、仏教の書籍から学んだあとに読んだのは、またしても大好きなミステリー。振り幅(汗)しかもタイトル的に読む人を選ぶもの。その名も【僕の殺人計画】。


穏やかじゃないですねぇ。
ですがそのタイトルも含めて、装丁(見た目の意匠)も帯も心をくすぐる感じで、少し冒頭を読んでみただけでぐっと引き込まれる設定。

完敗です(汗)!
作者の方、どなたか存じ上げませんが負けました。
よって購入。

今回はその作品を少しずつなるべくネタバレにならないようにご紹介。ただ、ストーリーに触れる箇所もありますので、その点はご容赦を。



1、作品の大まかなあらすじ


主人公である立花は、編集者。
現在に至るまでに、どういった経緯で紆余曲折あったのか、結構丁寧に説明をしてくれます。【この、主人公の編集者としての何年間かの浮き沈みが、今後の何かに繋がっていくのだろうか?】と読んでいる途中に不安になるくらいに丁寧に。

そんな中、編集者である立花のもとに封書が届きます。
【僕はあなたを殺します】という言葉とともに始まる架空?のミステリー。

最初はプロローグから。
そして第1章、最後に綴られる死へのカウントダウン。

もう、引き込まれること間違いなし。
胸ぐらを掴まれて引っ張られる感じ。


2、タイトル【僕の殺人計画】とは


そもそもこのタイトルからたくさんの妄想を掻き立てられます。

”僕”が殺人を計画するのか。
”僕”に対する殺人の計画なのか。

まずその2択に迷いながら読み進めます。
途中、別の角度から別の話が差し込まれる様に思えたりもしますが、基本的にはこの2択をずっと探りながら読みます。

送られてくる原稿は2章3章へ。
そうすると今度は、違う疑問にもたどり着きます。

”僕”って誰のことを指しているのか?

やがて伏線も回収されます。
メインディッシュだと思ってた料理は前菜だったのね・・・といった感じで。


3、思ってたのと違った感想&ラスト


前述した通り、【殺人計画の原稿】を中心の軸に話は進んでいきますが、私個人の感想としては、そこから少し外れていくような印象を受けました。

ていうか、ミステリーとしての真相明かしよりも【人としての考え方】の方が読後に強く残ってしまったと言ったほうが正しいでしょうか。

特に、【価値観】や【人としての愛し方・愛され方】、それがエゴなのかどうか?そういう事を問いかけたいのかな?と思わせるクライマックスだと感じましたし、私自身 考えさせられました。

ミステリーの面白さは持ちつつ、意識は別のところへ。
段落は進み、全容は明らかになり、でも薄ぼんやり考えさせられる【愛】。


そう読み進めたラストのページで グイッ!と引き戻されます!
首根っこ掴まれて、【こっちだよ!】と強引に!

読んでいた手は自然と最初のプロローグへ。

薄ぼんやり考えさせられていた【愛】がこの結末のために用意されたのだとしても、作者が訴えかけたかった事はコレなんだと私は信じたいです。

感じ方は皆さん次第。
此処から先は、皆さん自身が読んで考えてみてください。


では、また。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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