勝手に読後レビュー【世界でいちばん透きとおった物語】 〜確かに帯の通り〜
どうも、みことのは です。
昨年末、毎日の本屋さんパトロールの中で、妙に【読んでみませんか?私、面白いよ】とアピールしてくる文庫を見つけました^^
まぁ、私が勝手に感じているだけなんですが(汗)
それがこの本、【世界でいちばん透きとおった物語】です。
タイトルは一見、ライトノベルのよう。
涙を誘う青春のお話なのかな と思われますが、その実ちゃんとミステリー。
連続殺人事件でもなければ密室もない。
名探偵も出てこない。
最後の謎解きの舞台は、古びた洋館の中でも断崖の絶壁でも無い。
でもちゃんと謎があって、解けた瞬間に【はぁ〜】と肩から力が抜けるような感覚を覚えます。
そんな本作【世界でいちばん透きとおった物語】を今回はご紹介。感動できるかどうかは人それぞれでしょうが、帯に書かfれているコメントは嘘じゃありませんでした!
なるべくネタバレはしないようにしますが、ストーリーには触れますので、その点はご容赦を。
1、本作のあらすじと流れ
本作の主人公は、母一人子一人で暮らしてきた若者(男性)。母が関わってきた校閲の仕事を手伝ってはいたが、一人で生きるようになってからは本屋さんでアルバイトをする生活。
そんな主人公が、会ったこともない父親の死によって、自分自身のルーツを紐解かれ始めます。
周りの人の思惑に巻き込まれながら探すのは、ミステリー作家だった父親が最後に書こうとしていた遺作【世界で一番透きとおった物語】というタイトルのお話の原稿のありか。
それを探していくうちに、父親の人物像も母親の想いも、そして自分のルーツもしっかり描かれて浮かび上がってきます。
読み終えた時に、感動するのも心が暖かくなるのも人それぞれ。
読後感が良いことだけは、個人的に保証します^^;
2、帯に書かれている事は本当なのか?
書籍の帯には、いろんな謳い文句が書かれています。それこそ少し大げさに。できればそのコメント1つ1つで【手に取ってもらおう、買ってもらおう】という思惑が詰まった言葉たちですので、ある意味 誇大広告みたいな印象で【あれ?嘘は言っていないけど騙された?】と思えるようなものも正直ありました。
ですが、今回の帯コメントは【仰るとおりのど真ん中】です。
補足すると、この作品は映像にもできないと思います。
私自身は「 」の謎が解ける前に、この作品の謎が解けてしまいました。ふと急に、前触れもなく。
現実と物語の境目がごちゃまぜになりかけ、同時に感服しました。
小さな背景は全て伏線として回収されていきます。
少し変わったミステリーは、愛に溢れている素敵なお話でした。
世界でいちばん透きとおった物語。
ほんとうにその通り。
ご興味あれば是非、ご一読下さい。
では、また。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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