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勝手に読後レビュー【花束は毒】色んな種類の怖さを感じさせられました。

どうも、みことのは です。
書籍画像の帯にありますが、【王様のブランチで話題沸騰?】だから買った訳ではありません(私も、わざわざ言わなくても良いですよね・・・(笑))

ですが、本を選ぶ基準にしていないものを誤解されてもなぁと思いましたので、書いちゃいました。今回の【花束は毒】は、書店員さんのオススメコメントを読んで、手に取りました!

以下、注意してレビューを書きましたので、ネタバレはないと思いますが、多少の物語の輪郭は見えてしまうかも知れません。あしからずご容赦ください。

1,100%騙される、戦慄ミステリー?


そうやって書いてある触れ込み。ミステリー小説好きなのですが、いつも『本当に?』と疑ってかかります。ですが、今回は100%騙されました(笑)見事に。

しかも、何度も騙されました。服の袖を右へ左へ引っ張られて、【どっちのスーパーで買うの?】と価格競争に巻き込まれてしまうみたいに揺さぶられました。

2,物語に没入するポイント


私は小説を読んでいて、いつも【どこから作品に没入するのかなぁ?】と客観視しながら読んでいるフシがあります。

よく、【一晩で読破しちゃいました!】状態になる、”ランナーズハイ”ならぬ”リーダーズハイ”(readers high)!いわゆる、没入感・高揚感でマヒした読者?みたいな感じです(笑)

この作品で私がどこでリーダーズハイになったのか?
それもレビューの一環だと思いましたので、書いてみました。

①3章まで:没入感10%


最初は、お節介焼きみたいな主人公と、その先輩の探偵と、物語のキーマンであるもうひとりの先輩。この3人の紹介と、動くか動かないかのモヤモヤで進みます。正直、主人公のお節介焼き感があんまり好きじゃなかったです。

②4章から6章:没入感40%


ようやく物語が進みます。過去に事件を起こしたのか?事件を起こしたことが過去で更生していたとしても、今も悩まされながら隠れながら謝りながら生きていかないといけないのか?少し重いなぁと感じながらも、どうなるんだろう?という気持ちで読み進められました。

③8章:readers high!!!


一気に心を鷲掴みにされました。本作は誰かが死んだりしてそれを解き明かす様なミステリーではありません。

一貫して、1つの題材(事件)の見え方を掘り下げていくミステリーです。

ココから最終章の13章まで、全く止まりませんでした!更にココからもどんでん返しで騙されます!

3,このミステリー小説の怖さ


前述しましたが、この作品は一貫して1つの題材(事件)の見え方を掘り下げていくミステリーだと思っていますので、人間の感情や見せ方によって、誰かを加害者にも被害者にもできてしまう、ヒーローにも悪者にもできてしまう、そんな事を思い知らされました。

よく仕事で、部下から人間関係の悩み相談を受けたりもしますが、部下Aから聞く話は、あくまで【部下Aは主役であり善人】なんですよね。

でも、部下Bから聞くと【部下Bが主役で、部下Aは悪役】だったりします。なので、私は常日頃から双方の意見を聞くまでジャッジはしないようにしていますし、欠席裁判はしないように心がけています。

今回の物語とは関係ないと思いますが、ふとそんな事も思い出しました。


そして、最後の最後に読者である我々に委ねられます。結末を。急に。
どちらも選べます。
どちらを選んでも正解。どちらを選んでも間違い。
時限爆弾どころじゃないタイムリミットの短さ。問われる人間性。

ぜひ、ご興味あれば読んでみてください。

では、また。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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