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抗体検査をやってみた 最終話

 ファイザーのワクチンを打ってみたが、2回ともまったく副反応がなかったため、本当に抗体があるのか不安になった私。友人から教えてもらった抗体検査キットをやってみた結果が「その1」だ。

 測り方に間違いがあったかもしれんと、近くの医院に検査をしに行ったのが「その2」。

 結局、どっちも抗体があるという結果が出なかった。一回だけうっすら線が見えたのみ。そもそも厚労省のHPでは、「国内で様々な抗体検査キットが研究用試薬として市場に流通していますが、期待されるような精度が発揮できない検査法による検査が行われている可能性もあり、注意が必要です」とある。うむ。さらにネットメディアや検査を行う病院のHPを見ても、抗体量がどれくらいあれば十分なのか、いろいろ書かれていてよくわからない。検査方法もいくつもあって、どれが正しいのかもさっぱりわからん。

 おさらいだが、感染しているかを調べるのがPCR検査と抗原検査であり、感染していたかどうかを調べるのが抗体検査。これにワクチン接種が一般的になってきて、私のように「抗体があるかどうか」を調べたい人が受ける抗体検査は、感染していたかどうか? ではないのは? ワクチン接種後にできるのは中和抗体ともいわれているし。

 そこで私は議論をやめる。科学的な呼び方の説明はどうでもいい。私は当初の目的である、自分に本当に中和抗体(この後はこう呼ぶ)があるかがわかればいいのだから。そう思えたのは主治医と新型コロナウィルスについて話したからだ。

主治医「私も副反応がほとんどなかったけど、少しでも中和抗体があれば重要化を防げると言われているんですよ。ウイルスが侵入したら中和抗体をたくさん作ろうとするわけだし」

私「そうなんですね。じゃあ安心かな?」

主治医「中和抗体があっても感染はするので、感染防止は行ってください。あなたは重症化のリスクがあるので気を付けてくださいね。気になるのならうちの病院でも詳しく検査できますよ」

なんと、血液検査で抗体量を図ってくれるらしい。保険は効かず9000円くらいするという。ここまで来たら、やるしかない! 検査は普通に採血して行われた。結果が出るのに数日かかるらしい。今度こそ、中和抗体がどれくらいあるのかわかるのだ!

 で送られて来た結果が冒頭の写真である。その量は2707.9AU/ml。解説資料も添えてあった。曰く、「4160AU/mlが高力価抗体の目安」なんだそうだ。は、半分じゃん!? さらに判定結果について解説されている。私の場合は、

「新型コロナウイルスに対して十分な抗体が得られている状態です」

なんだ大丈夫じゃん! ん? 待てよ? 解説コメントを見ると、私の上は「高い抗体が得られている状態です」、下のコメントは「一定の抗体が得られれている状態です」。どうなっても「抗体あり」じゃん!! まあそりゃあ時間がたてば中和抗体は減っていくし、こんな評価文言になるのかねえ。いまや日本でも3回目の接種が導入されようとしているが、私はどうすりゃいいのよ? 副反応なし仲間の主治医に聞いてみた。

「先生、3回目打ちますか?」

「うーん、私は様子を見て、みんなが大丈夫だったら打つかな?」

 そうだよねー。今悩んでもしょうがないし、そん時考えようっと。私はそう思って、不織布マスクをつけて今日も外に出かけるのである。


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