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妖怪キモチアライ

noteには浄化作用があるとおもっている。

風呂トイレのついてない
レオパレス式共同マンションにいて、
たまに誰かと顔を合わせることができる。

ゲストハウスで色んな刺激をもらいながら
心が洗われるような体験に近い。


ここに吐き出した言葉は一陣の突風に吹かれ
またたくまに 埃をはたかれ
水を浴び 日光で滅菌される。

このゲストハウスでは
書きながらじぶんの階段を上る旅人たちが憩う。


みな、踏んできたステップを眺めると
そこに本当の姿の自分と出会えるのだろう。わたしも


ドンゾコの匂い
とろけた恋のシロップ
じぶんに向けたヒヤリとした薄い刃物
透明だった境界線
行き場のない焼き鉄のようなパッション
とぐろを巻く自己愛と自己嫌悪


なんか、そういうものって
その渦中には 匂いもないし 形もわからない。


ゲーム中に突然バグッて
酸素残量が勝手に減滅していくようなのだ。

わー!と言っているあいだに
ゲームオーバーになるみたいに

いつのまにか落ちる。もどれないくらい。


恋におちたのはわかりやすいのに
どうして人生の落とし穴は
落ちたことが
こんなにわかりにくいのだろう。


落ちた穴はせまくてくらい。
ごつごつの岩肌は水に濡れつかみ所がない。

目の前に薄い膜がある。
ダンボールを体にかぶせられ
目の部分がサランラップに覆われた
ノゾキアナがあって
そこから見た みんな は、
じぶんと同じ世界にいない。


たぶん世界の視聴チャンネルをまちがえた。

じぶんだけ、HDMIの差込口を間違えて
アナログで世界を見ているからか。
じぶんにだけなにか大事なものが届かない。

膜の中の動かない空気を 吸って吐くのは
とても苦痛なんだ。


あの空気の味だとか
見えた光景だとか
さっき言った ドンゾコの匂い とかが
いまこうして書いてみると
それほど悪くないものに見えるんだよな。


文字になると削ぎ落とされ
あのときの本当の姿が あらわれるのだろう。


たぶん、みんなそうなんだとおもっている。
ここの人は、なんだか外の世界と違うんだ。


自覚があるかないかはわからない。
確かめようもない
けど

言葉がそう言うのが、聞こえる。
読むと、そういう匂いも味もする。
鼻がおかしいのかもしれない。


すえた香りが
頭の中でにおうというのだから
場所の前置詞と 主体に整合性がないのだけど
いたしかたない。

いろんなものがおかしいかもしれないけど、
それがじぶんの便利で不便なところなのだ。


ここがあって本当によかった。


いままで、本当のことが言えなくて
どんなに くるしかったか
ようやく 認められた。


おかしなことばかり感じてしまう
この自由なカラダを
押さえつけてほしくて
もっと強い刺激で上塗りされたくて
どうにかこうにかしてきたけど
おかしなことじゃなかった。


ほんとうのことを言いたい気持ちが
なぐさめられているのだと おもう。


明日のわたしにバトンを渡している。
バトンは すこしづつ、形を変える。

ただそれだけのために紡ぐ

わたしのための言葉

もうすこし、わたしのためだけに

生きていておくれ。


#note #心 #浄化 #言葉の力