オトナチャレンジ:まぼろしの春

初めて曲を作ってもらいました。
お気軽に、とのお言葉に背中を押していただき、実験実験!とあまり語呂を考えずお願いした歌詞で、こんな世界観が広がるとは。

https://note.mu/tazakiken/n/na560e0b74431


竹遊亭田楽さんは、多種の楽器と虫の声まで扱ってしまう。noteに書き出して間も無く見つけた数々の創作を聴いては、不思議な人だとおもっていた。

夏に春の曲を香ばしく焼き上げてくださり、わたしの拙い言葉を虫の声とともに織り上げ、この夏のかけがえのない経験をさせていただいた。

オトナチャレンジ。

喜ぶわたしの隣で子どもが呟いてくれる。
なんで知ってるの。そうこの世界はチャレンジなくして仕上がらない仕様になっている。
そしてこんな織物を産み出すことがある。
縦糸も横糸も別々の産地で、その因果はここに運ばれる。ヒトだ。
ひふみよいつむななやここのと。
悠久の普遍な、貪欲な欲求はこんなにも心もとなく、石も糸も食物も人も、音さえも産める。

改めて、ありがとうございます。

「まぼろしの春」
作詞:るんば
作曲:デンガクズ

春のこの道
風向き強く
花吹き散らし
さざめく緑

はためく光
瞳の奥の
黒目の中に
吸われて消えた

手の鳴る方へ
背の丈足らぬ
背中が見えぬ
大きなカバン

丑三つ時に
浮き沈みゆく
薄ら笑いの
あの人がいる

怖くて逃げた
走ってこけた
閉じた目開けた
それは幻

光の中の
カケラが見せた
春の幻
わたしの夢と
わたしの心