見出し画像

アメリカで乳がんの手術をしました~入院無しの日帰りで。どきどき

4月22日(月)に、アメリカのモンタナ州の田舎町の癌センターで乳がんの手術をしました。

病院

わたしの癌の様子は、

・左乳房に2cmほどの腫瘤
・腋窩リンパ節腫大は不明
・左乳房の広い範囲に、小胞巣状・策状構造の形態で乳がんの浸潤あり
・核異型が目立ち、癌細胞の個細胞壊死や微小石灰化を伴っている
・充実型+硬性型
・核グレード:3
・組織学的グレード:3
・ホルモン陰性
・HER2陽性(3+)

3月13日に受けた東京での超音波検査の結果

ちなみに、腫瘍の大きさは、アメリカで4月2日に受けたMRIでは1.6cm×1.6cmと診断されました。
これは、マクロビと生姜湿布のおかげ?信じる者は救われる!

手術は、チーム長の一押し提案どおり、部分摘出。
今思うと、わたしの勝手なイメージ的には、アメリカの医療って、ばっさり切るという感じだったのですが、チーム長は最初から一貫して部分摘出押しで、全摘という言葉は出してきませんでした。

わたしとしては、当時絶賛時差ボケ中で頭が働いてなかったこともあり、「まあ、チーム長はじめ他の役員医師との議論で出された唯一の提案内容に異論を唱えるほどの知識も意見もないわ。」と、まずは部分摘出で手術をして、その後に抗がん剤と放射線治療を行う、という治療方法に全面的に同意したのでした。

さて、手術ですが、日本では手術日の前日から10日間とか入院するようですが、アメリカでは、一切入院無し。ゼロ。
当日病院に行って、手術して、麻酔が切れたら、ドレインのチューブ着けたまま家に帰る、というスタイル。

だ、大丈夫なのだろうか?!
日本と違って救急車呼ぶのが高額だから、なにかあったら夫の運転で病院にかけこまねばならないなんて~。すまぬ~。

手術前の準備としては、前日の夜に耳の裏に、事前に近所の薬局で処方された手術後の嘔吐予防のパッチを貼ることと、鎮痛剤の準備。手術8時間前から絶食。そういや、ガーゼとかテープとか、ないけど、言われてないから、いいよね、と前夜に気づくも時すでに遅し。

朝は、6時30分に病院集合。朝6時ころに、ゲータレードを1本飲むように、という指示。5時50分に家を出て、病院へ。

夫も入ってよいということで、一緒に個部屋に通され、血圧や体温測ったりされる。手術前のメインイベントは、手術中にリンパ節への転移を調べるようの処置(詳細はよくわからん)。9時頃かな、車椅子で他の部屋に連れていかれ、左胸に4か所注射で何かを注入されて大きな機械に通されて撮影された。(んだと思う、たぶん。)そしてまた個部屋に戻りしばし待機。

10時ころに、手術執刀医の女医さんが来てくれて、「調子はどう?」「癌をしっかり取ってしまいましょうね!」と、笑顔で。ここで、「そういえば、ドレインのチューブをつけて家に帰るんですよね?その後はどのように処理すればよいですかね?」と聞いてみると、「ドレインは、リンパ節に転移してた場合だけ、つけるのよ。」という返答でした。今思うと、執刀医はドレインの処理は知らないんでしょうね。でもそのときは、「まあ、じゃあ、手術が終わってから、必要があれば教えてもらえるのだろう。」と納得しました。

10時50分ころ、手術室に呼ばれました。このとき、どこかで待つことになる夫には、看護師さんから「彼女がどこにいるか、あなたの電話にテキストメッセージを送れるけど、そうする?」と。なんとも便利な仕組み!手術がどれくらいかかるかとか、麻酔が切れていつ目覚めるかとか分からないからねえ。

で、手術室に入り、そこにいる医師や看護師さんの紹介をさらさらっとされながら、「女性しかいないじゃないか!ほー。」と観察してる間もなく、麻酔医が登場し、マスクをかぶせられてその直後から意識不明に。

麻酔ってすごい威力ですね。
さらに、麻酔から目が覚めて部屋に連れて行かれた記憶も、いまでは、ない。朦朧としていたのだろう。おぼろげに覚えているのは、「あ、ドレインがないということは、リンパ節への転移はなかったのか。」と思ったのと、トイレに行って、家路についたこと。

夫に送られたテキストを読み解くと、

手術開始は、11時3分。手術が終わったのが、13時16分。(2時間13分)

麻酔から目覚めて部屋に戻って、特に痛みはなかったけれどもその後の痛みに備えて鎮痛剤を飲んだのが、13時45分。で、その後、普通に1人でトイレに行き、最後は看護師さんに車椅子で車まで運んでもらって、14時には病院を出たような。

手術の結果は、3日後の25日(木)に聞きに行く予定になっているけど、とりいそぎ、執刀医の先生が手術後に夫が待っている部屋に来てくれて、「彼女の癌の状態から、手術前に想定していたケースでは最上の結果だった。ただ、彼女の胸は高濃度過ぎてたくさん白い腺があって非常に癌細胞と見分けがつきにくいので、全部取り切れたかが少し心配ではある。」と。

あとは、普通は2つある、ゲートウェイと言われるリンパ節が、どこを探してもわたしには1つしかなく、驚いたらしい。で、その1つを取って調べたら癌細胞はゼロで、リンパ節への転移はなしと判断したということ。

事前の説明では、手術で癌が取り切れずに、すぐに再手術をしなきゃいけない確率は、全米平均で15~25%。ってことは、4人に1人ってことでしょ、かなりの可能性なのよね。

ということもあり、わたしの、手術前の、あり得るとこころしておいた想定は、

・手術で癌が取り切れず、再手術が必要となる
・腫瘍サイズが2cmを超えていて部分摘出できず、全摘出に変更
・リンパ節に転移しており全部摘出
・脳など多臓器に転移が見つけられる

であった。









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?