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旅する日本語 2018

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旅する日本語2018に応募したnoteを集めました。
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記事一覧

いつか、たどり着けるだろうか

いつか、たどり着けるだろうか

旅する人にあこがれていた。

遠いところに行けることに対してではなく、旅先で多くを感じとれる感性にあこがれた。

あれから、私の感性はどのくらい成長したのだろうか。

時の流れは、どれだけ成長させてくれたのだろうか。

あの日のあこがれへはまだ遠く、今回の人生ではたどり着けないかもしれない。

いつか生まれ変わったら、旅する人にたどり着くことができるのだろうか。

夏の夜風

夏の夜風

風通しがよいことが好き。

風通しという言葉の「風」は、
真冬の凍える風や春一番の風ではなく、
真夏の夜風のイメージだなぁ。

昼間の暑さがうそのように、
心地よい夏の夜風。

昼と夜との温度差が大きいほど、
その涼しさに感動する。
それを教えてくれたのは夏の沖縄旅行。

旅の始まりの日

早起きは苦手。
初日の出さえ、見逃してしまう。

そんな私にも、年に数日だけ、とても早起きな日がある。
それは、旅の始まりの日。

いつもは賑やかな街が静かな時間に家を出る。
街の別の顔を感じながら、空港へ向かう。

窓の外に見える空が、少しずつ明るくなっていく。
思うのは、これから始まる旅への期待。

早起きは三文の徳。
旅が始まる日に早起きできるのは、
このことわざを信じ、期待しているからかも

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夏へのあこがれ

夏へのあこがれ

毎日暑くて嫌になっちゃいますねぇ。
そう思うこともあるけれど、やっぱり夏が好き。

暑い夏がある場所にいることは、夏が短い場所で育った幼い日のあこがれだったから。

強い日射しも夏の青い空も、遠い場所でのできごとに思っていたあの頃。

夏を迎えるたびに思うのは、自由に旅することができなかった頃の願いを、大人になってから叶えることができた満足感。

大人になるのも悪くはないと、夏は私に教えてくれる。

日常と非日常

日常と非日常

ここではないどこかへ行きたい。
それが旅への欲求だと思っていた。

日常から逃れるための非日常を求める。
その繰り返しは感情の起伏を大きくするだけ。
それは幸せなのか、日常を犠牲にしてはいないか。

日々の暮らしと旅に境界線をつけない。
日常の延長線上に旅がある。
そのほうが、幸せなのではないか。

切り取って記憶しておきたいものは旅の中だけにあるのではない。

毎日歩く道のりにも、記憶しておきた

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美しい文字を書く人

美しい文字を書く人

どんなときも、誰に見せるものでなくても、
常に美しい文字を書く人にあこがれる。

気分によって、
筆記具によって、
内容によって、
文字の丁寧さに違いが出てしまう私。

文字はその人を表すという。
私は不安定な人間だということ。

いつも美しい文字を書く人になりたいと思うのは、
いつも安定した気持ちでいたいということなのだと思う。

美しい文字を書くことができたら、
旅先での出会いのきっかけになる

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