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(詩)〜 闇の中、闇になれない 〜【気分は最悪でなにもかもが闇の中から見ているように物事が見えていた過去、だけれども芯の闇には受け入れられず、いつまでも中途半端だからこそ、苦しい心境だった物を過去に綴りました。】

闇・闇・闇・闇・闇・・・・・・・・・・・。
何処を向いても闇があるのみ。
上を向いても、右を見ても左を見ても、
下を向いても、闇。

ただ、そこに闇があるだけ。

自分がどちらを向いているのか判らない。
見ているのか、見ていないのか。
目を開いているのか、閉じているのか。

ただ、そこに闇があるだけ。

独り、しゃがみ込んでいる。
躰を小さく、小さくする。
そうすれば闇に呑み込まれ、闇の一部に
なれる様な気がする。

自分は闇の世界の異物だ。

闇にならなくては。
どうすれば闇になれるのか考える。
独りしゃがみ込み、息を潜め、
躰を小さく、小さくする。

闇の外から声がする。
姿が見える時さえある。
手が指し伸ばされる。
その手を何故か必死に掴もうとする。
掴みきれずに、足掻く。藻掻く。呼ぶ。泣く。

闇になれない。

闇の外が見える時がある。
ビデオの早送りだ。

「毎日、残業ばかりでつかれるよ。
   誰か代わってくれないかなぁ。」

「新しく習い事を始めたの。バイトと両立で
   シンドいよ〜。」

「この前、旅行に行ってきたの!」

「赤ちゃん産まれたよ!もの凄く
   可愛いよっ。」

口々に話してる。

外の世界。

自分は闇の中に居る。
居続けている。
ここは暗くて、とても暗くて。
酷く独りだ。

淋しい。悲しい。虚しい。

闇は全てを呑み込んではくれないのだろうか。

自分は確かにここに在る。
早く闇が呑み込んでくれないのだろうか。

闇になれない。
何時まで経っても自分は闇の中の異物だ。

た・す・け・て!


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