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【観た/2022年34本目】映画「ちょっと思い出しただけ」観ました。

【感想】
もしかしたらあったかもしれない、あの日の日常、あの頃の恋を丁寧に摘み取った物語。

まず脚本、ストーリー。
お話自体は起伏も少ないし、特別なことが起こるわけでもない。
本当に日常にありがちな一日、一年、時の流れを時系列を探りながら訥々と語り切る手法。
アレ、松居監督ってこんな作風だったけと一瞬戸惑うくらい、淡さと深みを感じさせられ、
気持ちの良いヤラレタ!感がありました。

そして俳優、演出。
もうね、伊藤沙莉さんと池松壮亮さんをこの役に据えた時点で勝利。
二人の掛け合い、「ナイト・オン・ザ・プラネットごっこ」のところなんかあと一時間は観ていられる。
脇を固める俳優陣も物語への溶け込み方が半端ないし、
ニューヨーク・屋敷さん、クリープハイプボーカル、尾崎世界観さんの起用も当たり、しっかりとした好演。
レイヤーの違いを感じさせない演出も、これもまた、ヤラレタ!!感強めでした。

ややマイナスなのは

・ちょっとセリフが冗長に感じるところがある。ほんとにちょっとなだけに返ってきになる。。
・事件らしい事件がないので一瞬どの時間軸にいるのか見失ってしまった。

ぐらいでしょうか。

いずれにしてもです。
正直、松居作品、初期は苦手なものも多かったのですが、最近気づけば観てる。
肌に馴染んでいくような、脚本力、確かなキャスティングセンスの進化に惹かれているのだと思います。
今後も食わず嫌いにならず、しっかりチェックしていこうと思います。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。

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