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映画の感想とか

「関心領域」を観た。
(ヘッダーは「関心領域」オフィシャルサイトより引用)


久しぶりに上映時間100分越えの映画を観に行った。
同じA24(配給会社)作品にミッドサマーというサイコホラー映画があるんだけど、感想を一言で言うと、「ものすごい地味でつまらないミッドサマー」と言う感じだった。
ものすごい地味だけど、A24っぽい不愉快さは端々で感じられた。

あらすじを簡単に説明すると、第二次世界大戦下に、アウシュビッツ強制収容所のすぐ隣で暮らす所長一家の暮らしを描いているのだが、収容所の内情は一切描かれず、ひたすら淡々としたホームドラマが展開する。

淡々としてはいるけど、随所にユダヤ人に対する差別意識と残虐性が感じられた。
1番驚いたのは、一家の長男が、収容所で処刑された人の歯を虫眼鏡でまじまじと観察しているシーン。
その他にも収容所で処刑された人の服を使用人たちに分け与えていたり、遺体が焼却場で処分されている際の異音を子供が真似して遊んでいたりとか、大量虐殺が行われている現場のすぐ隣でそれを受け入れつつ、無関心に生活している一家の異常性とか気持ち悪さはすごかった。

ただそれ以外は本当にただのホームドラマで、随所に気持ち悪さは散りばめられつつもひたすらのどかな光景が続くので、中盤で集中力が限界を迎え、そこからひたすら「早く終わってくれ」と頭の中で念じ続けていた。

正直ショックだった。
数ヶ月前までは映画館に週1回通うのが習慣で、上映時間3時間越えの映画も余裕で観られていたのに、途中で飽きて早く終わって欲しいと思ったのは初めてだ。
一家の長のルドルフが単身赴任した辺りから強烈な睡魔に襲われて眠ってしまい、目を覚ますといきなり現代パートになっていたので驚いた。
でも集中力の低下が原因なのか、映画が単調すぎることが原因なのかわからない。
両方の合わせ技かもしれない。

私は物語的な見せ場があったり抑揚のある映画が好きなので、正直あまり好みではなかったけど、黒塗りの画面で人の叫び声みたいな独特なBGMがずっと流れ続けたりとか、急に赤外線カメラで撮影したみたいな映像が差し込まれたりとか、演出は面白かった。
ホロコーストに関心がある方は観に行ってみてはいかがでしょうか。

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