ストレスと解放② ~ブラックサンダーアイス(セブンイレブン)~
今日もイライラした。
私が勤務しているお店は、現在完全予約制をとっている。
理由はコロナウイルス。あらかじめ、用件を聞いておいて来店時間と日時を決定。お客様の要件に最適な販売員を充てるのだ。
要は、滞在時間を短くしてコロナ感染のリスクを抑えたいのである。
が、しかし。
お客様は来るのだ。
それも自称「急用」で。
ゲリラ的に来られたところで、予約はいっぱい。対応はできない。
キャンセル待ちをしてもらうか、後日に予約をとってもらうことになる。
「了解~」「わかりました~」
そう言っていただけるとホッとする。
中には「え~なんでよ?ちょっとだからやってよ」
聞き分けのないことをおっしゃる方がいるものだ。
「オレは、○○の店長だったんだぞ!」
と肩書で圧してくる方もいらっしゃる。
当方、肩書にはまったく興味がない。
そもそも、店の数だけ店長がいるのである。1km圏内に何個の店があるというのか。
別に希少種ではないだろ。
「帰れよ」
そう言いたいことろをググっとこらえ、作り笑いを浮かべてご退店いただくのである。
そんなこんなで仕事を終え、自宅へむかう。
イライラが収まらない。
困ったな。
と思っていると、セブンイレブンが見えた。
「入ろう」
駐車場には、大型トラックが1台と、車の中で電話している営業車が1台、あとは2、3台の乗用車がおいてあった。田舎なので、駐車場はとてつもなく広い。車の置き場所のは困らない。
エンジンを止めて店内に入る。入口のポールに繋がれた犬が吠えていた。
こんな夜に気乗りしない散歩だったのか、飼い主を待ちくたびれての「hurry up」アピールか。
目が合ったが、スルーする。
買うものの目星はついているのに、雑誌と飲料水のコーナーを通る。
この飲料水が入っている冷蔵庫の並びは「パワーナントカ」というらしい。
人を引き付けてしまうとのことだ。私が確実に引き寄せられている。コンビニのマーケテイングは素晴らしい。
さて、今回のお目当てはこれだ。
「ブラックサンダーアイス」(税込み140円)
これセブンイレブンにしか売ってないんだよなーうちのほうだけかな。
男が大好きブラックサンダーをクラッシュしてアイスを混ぜる。周りはチョコレートコーテイングされている。
商品をみると誰でも考えつきそうじゃないかという人がいるかもしれないが、そこは結果論。なかなかね。
モノが落ちるのを見ても、ニュートン以外重力を発見しなかったのと同じ理屈なのだろう。
しかも、チョコレートアイスというのがまたGoodPoint!
バニラで包んで、ブラックサンダーを強調しようとするのだろうが、そこをチョコでいくところがニクイね。
店内に人はいない。レジで会計を済ませて店をです。
支払はいつものpaypay
いつものように「paypay!」が響き渡る。顔色一つ変えない学生バイトだと思われる店員さん、さすがである。
店を出るときにさっきの犬と目があう。
購入後の満足感からか、少し微笑んでみる。微笑み返された気がしなくもない。
「君の飼い主は店内にはいなかったぞ。早くくるといいな。」心の中で呟いて車に乗る。
改めて今日のスイーツ
開封
ブラックサンダーはチョコレートアイスに収まりきらずにコーテイングチョコレートまで浸食している。
「ゴッツ」
そんなサウンドが聞こえてきそうなビジュアルである。
美しさ、滑らかとは対極に位置するフォルム。
アイスのベクトル表をつくったら「森永パルム」とは正反対に配置されるのだろう。
一口めからブラックサンダーが口いっぱいに広がる。
噛むとブラックサンダーがさらに炸裂する。伝わるのは疲れを癒す滑らかさではなく「歯応え」である。
まさに「ブラックサンダー」⚡︎⚡︎
アイスを食べて、こういった感覚を感じるのはブラックサンダーアイスだけだろう。
ゴツゴツ。ゴリゴリ。すごい食感だ。
「今日もお疲れ様♨️」というより、「明日も頑張れよ💣」
そんな声が聞こえてきそうだ。これつくった人絶対男だな。そう思った。
うまかった。
帰宅して風呂入って、執筆しよう。
そしてまた明日仕事行こう。
そう思った。
翌朝、あの犬まだいたりするのかな。ふと犬の笑顔が思い浮かんだ。
通勤途中にコンビニの前を通ったらいなかった。
帰宅したんだな。安心安心。
そういいえば、あの犬の飼い主、まさか学生バイトの人だったんじゃ、、、ま、いいか。
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