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アメリカの大学で着物講座をさせていただきました

3月上旬にアメリカへ渡航し、マサチューセッツ州の大学で、日本文化講座を一週間させていただきました。既に書かせていただいたマインドフルネス講座、茶道講座に続き、今回は着物講座について。

着物は、三世代にわたって着用できる、サステナブルでエイジレスな衣服

着物の素晴らしいことはいくらでもあって、いくらでも話したかったですが、
今回絞ったテーマは

どんなお着物を着ているかによって
その人についてどんなことがわかるか(性別、年齢、TPOなど)ということと、
着物について私の最も好きな点
「三世代にわたって着用できるサステナブルな衣服であり、
また
社会の求める美の基準に従ったサイズや形に
人の体を押し込めるのではなく
人のあるがままの体をそのまま優しく包む
サステナブルでエイジレスな衣服であること」 

に焦点を当てた講座にしました。

当日の様子

まず上記の内容でのプレゼンテーション資料で講義をした後
その場で生徒さん一人をボランティアベースで選出して着物を着せつけ。

最も簡単な兵児帯をデモンストレーションして
比較的簡単な半幅帯もデモンストレーションして
最後に名古屋帯を締めました。
(袋帯は、講座のスライドの中に
袋帯を締める動画を埋め込みました。)

着付け体験に真っ先にすごい勢いで挙手してくれた女子学生さんに
壇上に上がってもらったのですが
かなりモコモコの分厚いタートルネックセーターを着用していました。

「首周りはスッキリしていた方が良いのだけど、そのタートルネックセーターは脱げますか?」 

と聞きましたが
それは無理!
とのことでしたので
かなり厚手のタートルネックの上からの着付けでした。

首周りはモコモコしてしまいましたが、
補正せずともぴっちり着られて
それはそれで着せやすくもありました。笑

着付けの間は長い髪の毛を纏めてくれていましたが
いざ写真となると
ぱっと髪の毛を降ろしはりました。

日本人の感覚だと
着物の時は髪の毛すっきり上げてる方が
首周りが綺麗に見えて良いのだけれど
彼女の中の写真撮影のヘアスタイルは
降ろした状態なんだなあと。

タートルネック着て
髪の毛おろしたお着物姿も
可愛かったです。

彼女は着物が着れたことが
とても嬉しかったみたいで
心底喜んでくれて
あぁ、重かったけれど持ってきて良かったなぁと思いました。

着なかった学生さんたちも
「日本の文学で出てくる着物の描写で、文字情報でしかなかったことが今ようやくわかった」
「家紋の女紋って、すごく素敵だと思った」
「とても美しい工芸品を身に着けるんですね。この模様、遠目にはプリントかと思ったら近くで見たら手描きなんですね。すごい!息を呑む美しさ!」
と楽しんでくれて、とても嬉しかったです。

着物はけっこう重い!

袷の着物ってけっこう重いんですよね。

一着で0.9〜1kgある!!!

単衣や夏物なら随分と軽いのですが、袷はなかなかの重さです。

4つ講座をしたので、本当は着物も4着持っていきたかったのですが、
生徒さんに着付ける着物・帯、
及び重い茶道具諸々も持っていかねばならず
とてもじゃないですが自分用に4着も持っていくことはできなかったので

着物は2着、帯は2本、組み合わせを変えて4通りとし、
生徒さんに着付ける女物の着物セットと
念の為男物の着物セットも持っていきました。

自分が着る着物も入れると
スーツケースは
着物だけでなかなかの重さでした!

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