【短編小説】師匠からもらったノート

「よし…」

実家を出て一人暮らしを始めた俺は、夕飯のチャーハンを作り、一息ついていた。

そして食べ始め、あっという間に完食。

ちょっと味が薄かったものの腹は満たされた。

でもな、心は満たされないんだよな。

社会人一年目で、慣れないことばかりでストレスもあると思う。

こんな時、可愛い彼女でもいたらな。

そう思いながらふとサイドボードにあるノートに目が留まった。

「これなんだっけ。…あ！！」

大学の旅行のサークルでそんなカッコよくないのに、やたらモテる奴がいて、〈こんな女に気をつけろ〉特集をノートに書いてくれたんだ（笑）

ざっとしか読んでないので、暇だしじっくり読んでみるか～！

ゆずるへ〈こんな女に気をつけろ〉

◆男は奢って当たり前と思ってる女
◆年収と愛車を早急に聞いてくる女
◆ダメだしばかりしてくる女
◆「私は芸能人で誰々に似てると言われる」と綺麗な芸能人の名をあげてくる女
◆聞いてもいないのに「料理が得意♡」とアピールする女
◆聞いてもいないのに「笑顔がチャームポイント」とアピールする女
◆必死で目をデカく見せてくる女
◆「いつも若く見られる♡」自分からアピールする女
◆加工しまくった写メを突然見せてきて「これこないだ撮ったの」と可愛いと勘違いし可愛いアピールする女
◆スピリチュアルを徹底していて波長を確認する女
◆大したことないことを自慢して昇天している女
◆すぐボディータッチしてくる女
◆「あなた壁作ってる？」とすぐに深入りしてくる女
◆高い服を自慢する女
◆家族構成、両親の有無、両親の健康状態を聞いてくる女

いいか、本当に魅力のある女は最初からアピールしない！
余裕がある。さりげなく気遣いできて自然体の女を探せ！
ブスに限って、料理は～フレンチでコースで♡とか言ってくる！夢ばかり見てるからな！
性格良けりゃ問題ないけどな！
あと「いくつに見える？♡」と聞かれたら誰にでも20歳って言っとけ！例え40歳位の女でも、20歳でいい！気難しいやつもいるからな（笑）
etc……

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うーん。要するに勘違い女は手に負えないってことか？
まぁ、わかる気もするが。

これ読んでたら、出会いが欲しくなったな～！

俺は、次の休み街コンに行くことにした。

さりげなく気遣いができて自然体の子、いるかな～（笑）

出来れば可愛い子がいいな♪

そんなことを考えながら、俺はその後寝落ちした。

《END》