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【読書感想①】メモの魔力 著者:前田裕二

かなり久しぶりの更新です。ここ3か月ほど、仕事やオンライン講座の受講で、そちらに時間を割いており、noteでの執筆作業をなおざりにしていました(言い訳)。

今月は少し時間があるというのと、オンライン講座を無事に修了できたので、新しい取り組みとして、本の読書感想をやることにしました。これまで読んだ本の中で、特に印象に残ったものを記録し、今後の仕事に役に立てようと思います。

まず第一回目は、「メモの魔力」です。すでに発売から1年半ほど経過していますが、いまでも書店に行くと、目立つ場所に置かれており、著書の人気の高さが伺えます。私自身はこの本を通して、メモという作業の奥深さをその学ぶことができました。

この本に出会うまで、自分にとってのメモの役割は備忘録でした。しかし、メモの本当の役割とは、記憶するための備忘録というメモリーの役割だけでなく、むしろ知的生産をするためのクリエイティビティにこそ本質があると学びました。

つまりメモとは、単なる事実の羅列ではなく、事実をメモすることを通して、それを抽象化ささせ、他のことに転用することにこそ、メモの本質があるということです。前田さんは圧倒的な量のメモを取られていますが、彼自身はメモをする理由を、物事の本質を理解し、代替不可能物を見つけるためだと語っています。本質を理解するためには、それこそ事実を抽象化し、抽象化された概念が他の事象にも当てはまるような汎用性の高いものであることを通して、物事の本質を理解することができます。その一連のプロセスを行う上において、メモは魔力を持っているということです。

また前田さんは、メモは物事の本質を理解するためだけでなく、自分の価値観を理解するための人生のコンパスになると語っています。特に現代社会においては、「志の強い人間」が求められており、メモは自分の価値基準や軸を明確にすることを可能にし、自分とは誰なのかを言語化することができるということです。

著書では、具体的にメモを取る方法はもちろんのこと、自分を見つめるための1,000問の問いが含まれており、新しいアイディアを生み出したいと願う人だけでなく、就職(転職)活動中の人や自分の将来を見つめ直したい人に何かしらのヒントを与えてくれる本だと思っています。まだ読まれていない方は、是非手に取ってみてください。

なお参考までに、本のポイントを箇条書きで書いてみました。メモの役割の一つである備忘録です。これからもコツコツとメモを続け、事実を抽象化、転用させ、クリエイティビティを発揮できるような人間を目指します。

〇メモの役割
・メモリー:記憶するための備忘録。ファクトのメモ。
・クリエイテビティ:知的生産のためのメモ

〇メモがもたらすこと   
1.アイディアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)
2.情報を素通りしなくなる(情報獲得の伝導率向上)
3.相手のより深い話を聞ける(傾聴能力の向上)
4.話の骨組みがわかるようになる(構造化能力の向上)
5.曖昧な概念や感覚を言語化できるようになる(言語化能力の向上)

〇メモの書き方                       
1.事実:事実や事実に対する自分の考えや感じたことを書き記す
2.抽象化:応用可能な粒度への抽象化
3.転用:汎用性の高い形で他の物に転用

〇メモの取り方                                  ・ノートは見開きで使用し、左ページに事実、右ページに抽象化と転用                                  ・左ページには、左から5分の1くらいのところに縦棒を引き、メモの日付、タイトル、標語やサマリーを記載。標語を入れることで、内容のグルーピングや構造化能力が養われる。
・右ページは、二つに分断し、左側に抽象化、右側に転用。転用を通して、抽象化された内容を自分のアクションにつなげる

〇色分けでメモの種類を分類
・主観と客観:主観(緑)とファクト(黒)
・重要度:最重要(赤)とやや重要(青)
*緑以外は全て客観

〇記号の使い分けで情報を分類(デジタルノートの際に有用)
◎:ファクト。具体的な事象
◉:抽象化。気づき、背景、特徴、法則。再現できる粒度での抽象化が大切
★:転用。アクションやタスク

〇ファクトを抽象化するための3つの問い
What:現象の具体化
How:特徴の抽出(どんな?)
Why:物事の本質の理解(なぜ?)。以下の4つのWhyは押さえておくべき。
 ①世の中でヒットしているもの
 ②自分の琴線に触れたもの
 ③顧客からの要望
 ④社内で起きている課題 

*特に転用する上で、howとwhyは重要。

〇メモを通して、自分を知る
・巻末付録の1,000の問いに答えて、自分の事実を抽象化
・抽象化したものに対して、具体的なアクションに落とし込む

〇メモで夢を叶える
・夢を言語化し、人に伝える
・自問自答の時間を毎日設ける
・ライフチャートを作って、自分の人生を俯瞰

#メモの魔力 #読書 #前田裕二 #書評




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