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私の住む島(愛媛)の味覚

私は3年前に愛媛の離島にひょんなことから移住をした25歳である。

島で唯一のスーパーで働きながら、楽しい島暮らしを送っているわけだけれど、今宵のお節句にてそういえば…と思う節があったので、ここに書き記してシェアしたいと思います。
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私の住む島では、とにかく砂糖がよく売れる。
働くスーパーでも時折、売り出し日に1キロの砂糖が安くなるが、そうなると島民のご婦人方はまとめて何キロも買っていく。

島のおばちゃんのやっている定食屋さんのお味噌汁も甘めで、最初の頃は慣れない味に少し戸惑った。大街道にある愛媛のソウルフードの鍋焼きうどんの有名なお店にも、観光気分で来島当初に訪れてみたが、2軒とも甘くて甘くて驚いた(誤解のないように書くが、どちらも優しい味で美味しかった)。

島民のおばあちゃんと話すと、漬物や生姜焼きにも砂糖を入れるというので、甘い味はこの土地の文化なのだと思うのだが、四国はそうなのだろうか?

昔、島では砂糖は高級品で、お葬儀の際の盛り籠やお供えにも砂糖が使われたと聞いたこともある。
 


私は青森にルーツがあるのだが、こちらはお赤飯が甘い。
余談だが、母は関東のお赤飯がお赤飯だと思えずコンビニで買えなかったらしいが、生まれも育ちも埼玉県の私にとっては、夏休みに帰省するとたまに出てくる甘いお赤飯が苦手で、こっちの方がお赤飯ではないと、内心抗議していた。

東北は積雪で保存食を蓄えるために塩漬けにするので、塩のイメージなのだが、お赤飯だけ甘いのか?青森だけなのか?気が向いたら検索してみようと思っているが、当分はミステリーのままだろう。

九州の醤油も甘いと聞くし、甘い県は多いのかもしれない。


この記事を思いついた所以に、4月1日の今日はどうやら節句の日のようで、スーパーに醤油餅が大量に並べられた。
私も島ボーイのおばあちゃんからひとつ頂いたのだが、茶色がオーソドックスな甘じょっぱいお醤油ベースのお餅で、ピンクがほんのり生姜、緑がほんのり柚子だった。

節句で大量に仕入れられた醤油餅


思い返せば、空港や道後のお土産ショップにも醤油餅はある。あのねじねじしたフォルムの手のひらサイズの醤油餅。検索すると楕円形で色展開のあるモノもあるらしい。これは完全に郷土菓子だと思う。埼玉では見たことがない。

とにかく、これも島では飛ぶように売れていた。ひとりで何パックも買っていて、お供えにも使われるようだ。


今ではすっかり島っ子なので、おばちゃんのお味噌汁が大好きだし、飲まない日が長く続くと恋しくなるし、甘いって全然悪くない!

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