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#マスク

短編小説「マスクを忘れた」

「マスクを忘れた」
そのことに気づいた瞬間、全身の血の気が一気に引いた。大学の講堂へ入っていく人々が、怪訝そうに私の顔を見ている。
背中を嫌な汗が伝い、頬が真っ赤になっていくのが自分でも分かった。
「どうしよう…」
完全にやってしまった。マスクが無いと会場に入ることさえできない。どこかで買えないだろうか。いやそんな簡単に売っているモノじゃない。
焦りと後悔で頭の中がパニックになる。
その時、
「お

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