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夢と現実と不眠の間で

過去の経験と夢の出来事の区別がつかなくなってしまう事あるよね。

地面に足をつけて歩いてる感覚がしない、そう感じたのが約6年前。
元々寝つきが悪い体質だったけれどこの頃特に悪化した。
朝方までどうしても眠れない。一切の光を遮断しリラックス効果のあるピローミストを振り撒き波の音を小さく流しアイマスクをつけ布団に包まる。瞼の裏の虹のモヤを追う事数時間、感覚だけが冴え渡ったところで日が上る。
今日も眠れなかった…と涙して2時間弱意識が途切れる。7時にアラームが響く。はたしてこれは睡眠と言えるのか。ボサボサの髪を整え泣面に化粧を施し出勤。
通勤途中の駅のホームで感じたのだ、足が地面を踏みつけてる感覚がないぞと。

明らかに身体がおかしくなり始めていると自覚しすぐさま病院へ。睡眠導入剤と精神安定剤を処方されて帰宅。
この日から導入剤がないと眠れなくなってしまったのだが、眠ってしまえば翌日の精神は安定すると気づいた。眠れない焦りや不安と闘い続けるのはこりごりだ。やらなければいけない事があっても一旦寝るが吉。プレッシャーなど忘れて眠りにつこう。

薬はリスク。頼ってばかりではいられない。それでも今日も錠剤を飲み血液中に行き届いたのを感じながら眠るのだ。入眠さえできれば多少の不安は取り除ける。眠りが浅くても「眠った」という行為が大事なのだ。
深い眠りについていないのかほぼ毎日夢を見る。私の夢はカラーだ。精神状態が反映されるので、落ち込んでいる時ほど鮮明に覚えている。

飲み始めて1年ほど経った日、やや耐性がついてきて、眠剤を飲んでしばらくしても眠気がやってこなかった。
不眠の日々の真っ暗闇を思い出しおいおい泣いてしまった。また眠れない日々が私を襲う、という日記を書いたが眠剤の作用のせいか思考が回らず支離滅裂な文だった(トップ画のメモ書き。なぜか頭痛薬も飲んでたらしい)。泣き疲れて眠ったのだと思うが、翌日起きた時にはあの真っ暗闇は現実なのか悪夢だったのか一瞬わからなかった。残っていたのは昨日寝付き悪かったなという感覚だけだったのだ。机の上に開きっぱなしのメモがあったおかげで「現実だった」と区別できたのだ。
注意点項目で知った健忘という副作用。
この感覚は、幼少期の出来事を思い出す感覚に似ている。実際に自分目線で覚えていること、写真などで補完した記憶、人から聞いてきっとこうだったろうと想像で作られた映像。
健忘がたびたび起こるようになってからは、直近の夢と健忘中の記憶が混ざり判別つきにくくなった。

目まぐるしく変化する日々。
冒頭から現在までで転職を3回・引越し2回・コロナ禍を通り過ぎ環境が変化しまくっている。
もうあの日あの出来事も夢だったのかも、と思い始めている。今の私を失わないように、思っていることなんかを残しておけたらいいなと思っている。

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