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事務所面接

次のアポまで時間があったので、
一旦ホテルに戻って鏡を見る。
お腹の出た短いトップスにパンツにミュール

普段こんな格好しないし、似合ってない。
特にお腹が売りの体型でもないw
受かった子たちが着てた服の真似をしている事に気付く
年齢もキャラクターも違うのに何やってんだ私。

自分に1番似合う黒トップスと黒パンツに着替え、
靴も気に入っているメンズシューズに履き替え、
ヒール靴はバックにしまう。
少し気持ちが落ち着いた。

気持ちを入れ替え、第1希望の事務所に向かう。
が、直前でやっぱり足がすくむ。

先に受かった仲間達の事を考えてみる。
みんなもこれを乗り越えてきたんだ
私にもできるはず。
不安な気持ちを深呼吸で受け流す。

自分を信じよう

ベルを押して中に入る。
きれいで大きな事務所だった。

事務所のソファ

イスで少し待つように言われ、しばらく待つと
メールでずっとやり取りしていたGがやってきた。

「遠かったでしょう、まずは少し話さない?」
今まで受けた「審査」とは違う雰囲気だった。

しばらく東京オリンピックの話などをする。
話す言葉も所作もとても魅力的な方で、
面接してもらえるだけでも幸せな事だな、と思う。

しばらくして、若い女性スタッフJに連れられ、
採寸やポラ撮影、ウォーキング動画などを撮られる。

事務所のフィッティングルーム

私が着てきたファッションがツボだったらしく、
すごく褒めてくれた。

一通り終わると、また元のソファーに案内される。
スタッフ数人を紹介され、皆でBOOKを熱心に見た後、
Gとスタッフがイタリア語で何か相談している。

「ショーの担当者が今日お休みだから、
明日もう1度来てもらえる?」

明日のアポを取って、その日は事務所を後にする。

歩きながら、頭を整理する。
.....とりあえず、落ちてはないらしい
可能性はあるって事だよね?

ひとまず良かった...



歩きながら泣いた


自分の事で泣くなんていつぶりだろう。
(後輩からは鉄のメンタルとか菩薩とか言われているw)


いや、泣いてる場合ではない、
明日腫れた目で行く訳にはいかない。


やれる事はやった、あとは流れに身を任せよう。

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