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奇業案件  ~ビジネス×ホラー~

僕は東京で、人材広告の営業マンをしています。
扱っている商材の特性上、様々な企業の人事の方とお話をします。
メインはもちろん仕事の話ですが、それが一段落つくと僕は必ず、
「何か怖い話ありませんか?」と質問しています。
理由は単純で、僕が怖い話大好き人間だからです。
大体は、そんなものないです。
で終了しますが、10分1の確率で、『ソレ』はやってきます。
本noteではそんな、
会社で起こった奇妙な話を共有していきたいと思います。

其の1【エレベーター】
上野にある広告会社の人事(Eさん)から聞いた話。

 Eさんはその日、一人残業で遅くまで残ったあと、会社から出て駅に向かう途中で定期を忘れて来たことに気付いたそうです。
 時刻は10時をまわっていたので、一刻も早く帰りたかったそうなのですが、無駄にお金を使うのも嫌だったので、仕方なくとりに帰りました。
 Eさんの会社は17階建てビルの15階にあります。
階が多いので、3階のエントランスへエスカレーターで向かい、そこから
1~9階までのエレベーターと10~17階までのエレベーターで分かれているのですが、時刻が九時を過ぎるエントランスが閉まるため、1階裏口にある
1~17階まで通関しているエレベーターを使わなくてはいけませんでした。 
 裏口は暗く、ただ非常扉の緑ランプが薄く灯っているだけ。ビビりなEさんは本気で怖かったそうですが、勇気を出してエレベーターの方まで向かいました。
 エレベーターに乗り込み15階を押します。今いる階を示すランプを、Eさんはぼーっと見ていました。するとなぜか、14階でエレベーターが開いたそうです。誰もいない14階の暗い廊下が、目の前に広がります。
 押し間違えたのかなと思いボタンを確認すると、しっかりと15階の表示が光っていました。
 きっと間違って二つの階を押したんだろうと自分自身に言い聞かせ、エレベーターは15階につきました。
 誰もいない、真っ暗なオフィス。Eさんはすぐに電気をつけ、机の上の定期をとりエレベーターに向かいました。
 下ボタンを押すと、ゆっくりと扉が開きます。開く扉と共に、エレベーターの床がだんだんと見えてきました。扉が完全に開いた瞬間、Eさんは血の気が引いたそうです。
 「影が出来ていたんです。床に。誰もいないはずのエレベーターから自分に向けて、ゆっくりと影が伸びていたんです」
 それを見たEさんは速攻オフィスに戻りそのまま泊まって、朝イチで正規のエレベーターを使い家に帰ったそうです。

いかがでしたでしょうか。
こんな感じで、今まで集めてきた怖い話を放出していければなと思います。

 文章を書くことに慣れていないので、分かりづらい点多々あったと思います。
 話を重ねると共に、もっとわかりやすく、怖い表現で伝えられるよう努めて参りますので、どうかお暇なときにお付き合いいただければ幸いです。

次回更新は21日を予定しております。
お楽しみに!

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