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自分のために休みを取った話(ある休日の振り返り)

自分のために、休みを取る。

社会人になってからというもの、私がなかなかできないでいることの一つだ。


前職時代。今後半年間の予定は既に上司によって決められており、しかもそれらは出張を伴う営業三昧。週末にならなければ自宅には帰れない。
当然だが、そんな状況で有給休暇を自由に取ることは許されなかった。いや、そんな選択肢さえ存在しない世界で生きていた。

今は今で、急な子どもの看病のためにある程度有給休暇を残しておかなければ、というストッパーが掛かって、やはり自分の好きなように休みを取ることができないでいる。
息子は恐らく身体が強い方ではない。保育園入園間もない頃には風邪を拗らせて入院を余儀なくされ、新型コロナには既に2度感染した。今後そのようなことがないとも言い切れない。

職場の繁忙期は、峠こそ越えたがまだ続いている。
いつの間にか部署内の在籍年数だけは立派に重ねてしまった今年度の私に求められている役割は、チェック機能であり、相談役。締切が早い順に仕事に手をつけながら、合間に同僚の仕事のチェックをする。自分の仕事の優先度は後回しだ。

やっとの思いで一通り仕事を捌けば、帰宅後に待っているのは家事と子どもの世話。
週末は週末で、平日にできないやや重めの家事をやりつつ、普段よりも少し手を掛けた食事を作り、スーパーの中を爆走する息子に手を焼きながら1週間分の食料を買い出す。

せめてもと子どもの隣で昼寝するも、蓄積された疲れはそう簡単には取れない。

…。

休もう。というか、たまには休ませてくれ。

とある平日の午後にドリップコーヒーを喉に流し込み、カフェインの力を大いに借りて業務を仕上げた私は、ひとり心の中でそう決めた。


①久しぶりのアフタヌーンティー

ゆっくり時間を掛けてお茶とお菓子を楽しめるような余裕が微塵もなかった私が休暇を得て向かった先は、井の頭線浜田山駅近くのベリーズティールームさん。実に1年ぶりの再訪となった。
そして気づけば今年初のアフタヌーンティーでもある。

5,6月限定トラディショナル・アフタヌーンティー。
バラのスタンドがこれまた心ときめく。

スコーン、ティーフーズ、そしてスイーツと、丁寧に作られたことが分かるラインナップ。
専ら家族のために食事を作ることが日常になっているからこそ、自分のためにおもてなししてくださることの有り難さや温かさが心に染みる。

たっぷり他のお客さんとの会話を楽しみつつ、非日常を堪能。
間違いなく、私の心に潤いが戻ったような、そんな気がする。

②溜まりに溜まったCDを聴く

とはいえ、浜田山ともなれば、私の自宅からは結構離れた立地。
自宅までの往復にかかるまとまった時間は、サマソニの予習や、ウォークマンに音源を落とすだけ落として放置していたアルバムの鑑賞に充てることにした。
普段は時間が細切れになりがちで、悲しいかな音楽にどっぷり浸かれる時間的余裕はすっかり減った。この貴重な機会を逃すまいと、私は目を閉じて音楽に集中する(昔からどうしても「ながら」聴きができないタイプなのだ)。

1stしかまともに聴いてこなかった過去の自分を反省せずにはいられないNothing But Thieves
ヘヴィーでダークな世界観は根底にありつつも、意外と幅広い音楽性を持った楽曲をヴォーカルの表現力でまとめ上げ、畳み掛けていく。
2nd3rd共に一気に引き込まれてしまい、サマソニ前に昨年リリースの新作を買おうかなと思っているところ。

スピッツの最新作"ひみつスタジオ"も、メンバー全員でヴォーカルを取る楽曲あり、ホーンありで新機軸は示しつつ、年齢を感じさせない楽曲の瑞々しさと、一聴しただけではよく分からない意味深な(けど初期よりは分かりやすくなっている気がする)歌詞は相変わらず。やっぱりいいバンドだ。素直に思う。

そしてやっと通しで聴けたNoel Gallagher's High Flying Birdsの最新作"Council Skies"。3rdのサイケな路線が嫌いじゃなかった(サマソニのトリも観た)私としては、ちょっと地味すぎるかなという感想が正直なところ。けれども、聴いているとどうしたってイギリスのどんよりした空を思い出す、哀愁漂う泣きのメロディーは健在だった。

③下半期を前にセルフ手帳会議

"挫折せずに手帳を使い切る"

これが今年の目標の一つだったはずなのだが、年度が変わり本格的な繁忙期が始まってからのこの数ヶ月間、私は手帳を開いて自分と向き合う行為を怠っていた。

※この記事でも目標の一つとして挙げている。

自分のプライベートは最小限。自分のことよりも家族や仕事のことを優先し、一旦立ち止まって自分のTO DOを洗い出す作業さえ惜しいと感じていた。

忙しさを理由に自分を蔑ろにしていたけれど、繁忙期に終わりが見えかけている今こそ、自分を見つめ直したかった。
私はずっと気になっていたカフェに立ち寄り、手帳を開き、ペンを走らせる。

書き留めたのは、2024年後半の目標。そして、その一部はこんな感じ。

  • AFP資格を取る(あとは提案書作成を残すのみとなった。これが最後にして一番の山場だと思うのだが…)。

  • 居住地域の飲食店を開拓する(独身時代はとにかく都内!と考えていたけれど子どもは小さく、あまりあちこち連れ出すのも、週末に家族を置いてふらりと一人遠くへ繰り出すことも現実的ではない。ならば近場でグルメが楽しめる場所を開拓したい)。

  • 少なくとも1周年を迎える12月1日まで、noteの週1更新を続ける

セルフ手帳会議のお供はコーヒーとパニーニ、ウォークマンから流れる好きな音楽もセットで。

たまには自分に優しくしても良いじゃない

このところ、自分ではない「誰か」のために何かをすることばかり考えていた気がする。

それは悪いことではない。

けれども、たまには自分に優しくあげても良いと思った、そんなある休日の出来事だった。

来たる2024年後期に向かって、たまには小休止を挟みながら、引き続き自分の持ち場でゆるりとやっていこうと思う。


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