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養子ならではのいいことも、たくさんあるんだよ③

こちらの続きです

「泣いたら授乳」が使えないからあきらめがつく

母乳は好きなだけ飲ませてOKだけど、ミルクは3時間は空けるようにとあっせん団体の助産師さんから教わった(ミルクは腹持ちがいいのと、将来の肥満抑止のためということらしい。諸説あり)。

つまり、泣いたら授乳して落ち着かせるということはできないし、寝かしつけで添い寝をしながら授乳(いわゆる添い乳)するということもできない。
お腹もすいてない、おむつも汚れていない、室温も快適、という場合の原因不明の泣きには、戦闘力5のおしゃぶりと7の抱っこのみで立ち向かうしかない。
完敗になるのは目に見えてる。

昼間だろうと深夜だろうと、3時間経つのを待ほかない苦行の時間となるが仕方ない。
子どもにも申し訳ないが、あきらめてもらうよりほかないのだ。

メリットデメリットは表裏一体になっていて、泣いてもミルクがもらえず、添い寝の習慣がないヨーヘイは、ネントレをしたらスムーズにいって夜はぐっすり寝てくれるようになった。
おかげで本人は日中ご機嫌だし、親もしっかり身体を休めることができている。

まぁネントレに関しては母乳だからミルクだからってのはなく、子どもの性格によるところも大きいとは思うけどね。

支えてくれる人がたくさんいる

特別養子縁組には関わる人が多いので、助けてくれる人がたくさんいる。

・民間のあっせん団体のスタッフの方
助産師さんや保健師さんなど専門職の方が相談に乗ってくれる。オンラインでの赤ちゃんタッチケア講座もあるし、さらには訪問して実際に様子を見てくれることもある。
審判が確定するまでは月に一度養育報告を提出しないといけないので、そのときに発達で気になる項目を相談することができて心強かった。

育児うつに陥っていたり、虐待していないか? という監視も含まれているのだけど。

・同じあっせん団体で子どもを迎えた親たちの集まり
オンラインでの交流会があったり、同じ誕生月の子の誕生会(こちらもオンライン)もある。
一般的な育児の悩みを相談する時間のほうが長いけど、裁判の進捗や真実告知など、特別養子縁組ならではのことを話せる機会でもある。同じ審査を通ってきているので、子ども優先で考えるという育児の考えや、真実告知のスタンスが近いので話しやすい。

・地域の児童相談所
児相=虐待が連想されるけど、一般的な育児相談もしているーーということを、里親の研修で初めて知った。
子育てに困難を感じるとき、児相という響きに怯えないでいいというのは相談のハードルを下げてくれると感じている。

・児相経由で特別養子縁組をした家族の交流会
特に福岡は社会的養護が必要な子どもが家庭的な環境で生活できるよう、里親や養子縁組里親の取り組みに熱心だ。この熱量は自治体でバラツキがあるので自分たちはラッキーだった。
児相経由で特別養子縁組をした家族の交流会が毎月あって、年に2回は勉強会もある。

わたしたちが登録した民間のあっせん団体は、九州で子どもを迎えた人が少ないので実際に会うことがむずかしい。
だから身近にこういう場所があるのはわたしたち親にとってもありがたいし、子どもにとっても出生について気を遣わなくていい居場所になるのでは? と思っている。
思春期になったら親に言いづらいことだってあるかもしれないしね。

・友だちの先輩ママ
特別養子縁組は不妊治療を経て子どもと出会うケースが多いので(うちもそう)、おのずと年齢が高くなる。
同年代の友だちの出産ブームは落ち着いているので、疑問は聞きたい放題だ。
「ワンオペでお風呂ってどうやって入れてた?」「ベビーカーっていつまで使ってた?」「初めて熱出したのいつくらいだった?」というように。本に載ってる一般論ではなく、具体的な事例を教えてもらえて助かってる。

会いに来てくれると我が子の幼いときを思い出すようで、それはそれは愛おしそうに抱っこしてくれる。

ちなみに親戚からは、お下がりのベビーグッズや服を大量にもらえる。
わたしはお下がりでも気にならない人なので、とてもありがたく頂戴している。

つづく

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