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流されるのか
流れそのものなのか
わからないが海流だ
流れる

偶然に鯨と遇う
かの世界一孤独な鯨だろうか
たがいに驚き目を瞠る
諦めが極まり色を失くした眼に光射す

眼と
眼のみる世界に
色がなかったのは
光がなかったからなのか

鯨とは
わたしであった
鯨との邂逅は
わたし自身との再会だった

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