みずのほ

物語や詩を書いています|なべてすべてよ、うつくしくあれ

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足跡

(好きな詩を自分なりに訳してみました。誤訳や掲載に問題等があれば教えてください。) ∞ 足跡 マーガレット・フィッシュバック・パワーズ ある夜、わたしは夢をみました。 わたしは神さまと共に渚を歩いていました。 暗い空に、わたしの人生の場面場面が、映し出されていました。 どの場面でも、砂の上に、二人分の足跡があることに、わたしは気づきました。 一つはわたしの足跡であり、もう一つは神さまの足跡でした。 わたしの人生の最後の場面に差しかかったとき、わたしは砂の上の足跡を振り

    • 土竜

      言葉の礫が飛んでくる 言葉は一つの暴力なのだ 何を話しても 何も話さなくても 袋叩きだ かそけき声は 潰される 小さな 小さくされたあなたの声は どうか超えてきてほしい 土竜は聴くのだ 拾うのだ 享けるのだ あなたのなべてすべても

      • だれかくんとあなたさん

        だれかくんには、〈だれか〉という名がありました。 けれども、だれかは、だれかです。 ここにいても、だれでもないようでした。 あなたさんにも、〈あなた〉という名がありました。 けれども、あなたは、あなたです。 ここにいても、ここにはいないようでした。 ですから、だれかくんも、あなたさんも、一人さびしく生きていました。 だれかくんと、あなたさんが、出逢ったとき、出逢うなり、互いに静かに驚き、互いにそっと歩み寄り、抱擁し合い、長いこと、そうしていました。 だれかくんと、あな

        • 降りた星

          星は墜ち こころに降りた 無二なる星は いまなお 瞬きを続ける いつでも 道しるべの極星であり 道を照らす月だった 遠くとうとい光だった いまや 不二の光 心の臓に 青く震える 焔

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        マガジン

        • 詩集 ことばすくい
          35本
        • 詩集 こころね
          32本

        記事

          羽ばたきは歌

          歌えぬ鳥は 羽ばたきつづけ 飛べない鳥は 歌いつづける あなたへと かなたへと 見えない羽根が 散り落ちて 聞こえぬ歌が ながれゆく あまつちへ かたわらへ 羽ばたきは 歌 歌は 羽ばたく

          羽ばたきは歌

          手が憶えている

          手が憶えている きみに そっと ふれたことを 心が憶えている 熱と熱とが 通い合ったことを 繰り返され 積み重ねられた日々は 心を貫いている 忘れたくなくても 忘れてゆくばかり でも 忘れたくないものは もう からだじゅうが 憶えている

          手が憶えている

          喪失は邂逅だった

          花の頃、最愛の、敬愛する先生を亡くした。まだ、ふとした瞬間に涙が出る。 訃報を聞いてから十日余りは、文字通り、泣き暮らした。 けれども、そのさなか、先生から学んだことや、先生の思い出を書き始め、毎日数千字、書き続けた。それが、慰めになった。 先生の言葉は、次々と思い起こされた。尽きることはなかった。 また、本を開けば、先生の朗読の声が聞こえてくるようだった。そうして、また泣いて泣いて泣いた。 これまで、わたしにとって、過去とは、忌まわしいものでしかなかった。思い出したくない

          喪失は邂逅だった

          さいわいにして ここにあり しあわせのため ここにある 小祝いにより 仕合わせにより 個々に 此処に

          真影

          深手の傷は 深く癒え 深く生きた者は 深く死ぬ 透明なかたわらの 影は濃く 影なき者を 憩わせる 日陰の者を 慰める

          花の雨

          花の頃ゆくひとに 花の雨の降るように 花の頃ゆかぬひとにも 花の雨は降るでしょう 花の雨の降るときは 門出となるときばかり 受難の日も 復活の日も 降臨の日も 婚姻の日も あなたに 花の雨は降る

          人間である

           ガザの惨状には、言葉を失う。目を覆いたくなる。人間とは何か、いのちとは何か、絶望の底から問われるように感じる。  葬られるどころか、覆われもせず野ざらしにされたままの亡骸を、海外のニュースの映像で観て、愕然とした。そのとき、人間が人間であるとは、一つには、死者を弔うことではないか、と思った。  亡骸さえ凌辱し蹂躙すること、されること。人間が人間性を失うこと。それが戦争なのだと、思い知らされる。人間はどれほど地に落ちるのか、落とされるのかと、暗澹とする。  どんな死も尊い。ど

          人間である

          あなたへと消えゆくものは すべて愛

          あなたへと消えゆくものは すべて愛

          アデュー

          こころは ここそこに散り落ちている いのちを懸けて生きたから おもいは おくそこに降りつんでいる ことばにされなかったから 一つずつ 拾い上げ 僅かずつ 掬い上げ 日の目見るよう 天へ掲げる 見よ この美しいものを 空の星ほど 輝けるもの 照らせ この比類なきもの 朝露のごと 妙なるものを

          青のうた

          青色をすきなひとには わるものはいないけど 青色をすきなひとには さみしがりやが多すぎる 青色をすきなひとには さみしがりやが多いけど 青色をすきなひとには さすらいのものばかりです 青のうたは あいのうた 青く青い あいのうた

          あふれる涙がひとりでに 言葉になれば 詩にして届けられるのに

          あふれる涙がひとりでに 言葉になれば 詩にして届けられるのに

          もうわたしのなかにしかいないから もうずっと一緒なんだ 一人ひとりの心のなかに降りてきた まるで聖霊降臨のよう

          もうわたしのなかにしかいないから もうずっと一緒なんだ 一人ひとりの心のなかに降りてきた まるで聖霊降臨のよう