快談水宮チャンネル17 スクナヒコナ
↑ずいぶん前に書いた怪談(そのうち「快談」と呼ぶように)。この中の7番目の体験談。蒸し暑い短夜に見たものである。
当時暮らしていたアパートでのこと。
夜半、お向かいの生垣の中でずっと強く輝き続けるちいさな、謎のものがあった。
それは美しく色を変えながら夜明け近くまで発光し続けた。
夜空は晴れ。お向かいさんが水を撒くのは朝だから水滴ではない。ごみでもない。
翌朝、消えていった。
眠れなくてずっと
(何かしらあれは…)と窓辺のベッドに寝転んで眺めていたのだ。
年月を経て。
さっき唐突に頭の中で声がした。
「スクナヒコナ」
?
あー‼️
あの晩ずーっと光ってた小さいものって、
このひとだったんだわ‼️
分かった。確信した。
でもなぜ私の前に現れたのか、またなぜいきなり今名乗りをあげられたのか。で、なんで私に?
…大国主命を手伝って国を作った手のひらサイズの神様のことだったかな?
調べてみると果たしてその通り。海の向こうの常世の国からガガイモの舟に乗り蛾の翅を衣に纏ってやって来たという、どファンシーな神様。一寸法師などのモデルになったとも。
確かに、少々困って?いることはある。
夢の中で解決法が見つかるよう願って数分後にいきなりその名が聞こえたのだ。寝るまでもなかった。チョッ早。
こういうこと大好き人間としては調べるじゃん?
で、かれの妃神はいちきひめのみこと、とある。弁財天と同一視される水の神、龍の神とも。
弁財天もついでに見ていくと、瀬織津姫に繋がった。
瀬織津姫を深掘りしているブロガーさんの記事を見つけて読み進むと。
隠されていると言われる瀬織津姫命。
滝に宿るとされる水の女神。水によって罪や穢れを海へ流してくれる祓いの神。
カチカチカチ、とパズルのピースがはまっていくような感覚があり…
まだ清掃婦をしていた数年前からよく頭の中に言われた言葉がある。
いわく、
「逃げろ。隠れて、消えていなさい。お前はなるべく人から見つからないように。耳目のある者のみがお前を見出す。」
意味は分からなかったがいつもその声を聞いて、それが妙なものではなくちゃんと信じられるものだと直感したので従っていた。
私は逃げ隠れが非常に巧みになった。
清掃はお客様がそのスペースに入る前に済ませてまるでいなかったかのように姿を消した。音も立てず。
何十メートルも背後でドアのノブが動いた音を背後で聞き取り即座に身を隠すことも出来る。これは職場でとても評価された。
今でも出来る。
静音エンジンの車が来ても、静かな歩みの人が来ても、後ろを見ずに分かるので事前に避けることが出来る。音だけではないけど。
私は「現代世界」にはあんまり都合が良くないのが薄々分かった。
「そういう存在からの」名付けもあったが口外無用と言われたのでそうしてる。
私は特別でも無価値でもない。
まあ、ちまちま書いてきたことを総合すれは分かる方には分かることだろう。
みんなそれぞれに役割があり、それに適した時、適した場所、適したかたちで生まれてくる。私も選んだのを覚えてる。
小さな輝く光の神さま。色々とありがとうね😊
よろしくお願いします。私の手足、よかったら使ってください。
トカゲは最近はいつも満足そうに、私の内部にいる。