あの頃幼かった私達、出会いと別れを繰り返す

　おつかれー酒🍻

　もうすぐ夏☀️🍉🌻🏊

　夏といえば生ビール、生ビールといえばお肉。
　特に焼肉が美味しい時期になって来ますね。
　焼肉は、年中無休で美味しいですけど。

　焼肉屋の生ビールは、格別です。
　グラスはキンキンに冷えていて、注がれたビールには氷のつぶがところどころ紛れ込んでいる。
　北極の氷で作ったのか！？　ってくらい、凍えそうなくらい冷たいグラスとキスを交わしながら、一気に煽る生ビール。
　頭痛がするほど冷たいビールとイチャつくけど、網のサウナでサーフィンしていた焼肉からのアプローチを拒む自制心など、私にはあるわけもなかった。

　学生時代は、ひとりでも全然食べ放題頼んだし、元だって取れたのに、最近は食べ放題を頼めなくなった。

　理由は、「胃もたれするから」。

　お肉、大好きなのに。
　いっぱい食べたいのに。
　食べ放題なら、金額も気にせず（メニュー内なら）何でも頼めるのに。

　じゅわっとメロディーを奏でる肉の歌声。
　炎と混じりあってとろける脂のにおい。
　なにも気にせずひたすら貪るように口付けを交わしていたあの頃は、すっかり遠くに行ってしまったんだなぁ。
　たった数年前の出来事だったはずなのに、今ではその数年という隔てられた距離が、すっかり懐かしくなって、鼻の奥がつんと痛む。

　生きている限り、人は別れと出会いを繰り返す。
　そんなことは分かり切っている。
　いつか離れ離れになる日が来るよ、って、どこかの誰かが言っていた。覚悟はしていたつもりだった。でも、こんなに早いだなんて思わないじゃないか。

　別れが苦しい。でも、苦しいと思っていても、きっと何度生まれ変わっても、私は焼肉に恋をする。
　いつか別れる日が来ると知っていても、食べ放題という言葉は人を魅力してくれる。

　肉の温もりは忘れたくないし、肉汁との思い出はこの腕に閉じ込めておきたい。
　いつか何も食べられなくなる日が来るかもしれない。それでもいつか日が昇るまで、私とビールとともに一緒にいてね、焼肉さん。焼肉屋のビールって、なんであんなに美味しいんだろう。

　食べ放題からアラカルトに移行しつつ、お酒だけは飲み放題をいつでも受け入れられる女でありたい。
　そんな女のぼやきでした。