兄弟コンプレックス

 私は長年、兄弟と仲が悪いことがコンプレックスだった。兄とも姉とも仲が悪い。

 周りに兄弟と仲が良い人がいるとすごくうらやましかった。

 何で自分は兄弟と仲良く出来ないのだろうと自分を責めて欠陥人間に思え、すごくコンプレックスだった。
 歩み寄ってみたり、適度な距離感を探ってみては上手くいかなくて落ち込むことを繰り返していた。

 だけど、最近気づいたことがある。
 私は兄に対しても、姉に対しても相手が悪いから仲良くできないのだと思っておらず、私が悪いから仲良くできないのだと思っていたからコンプレックスになっていたのだと。

 どうしてそう思ったかを考えると、幼い頃から仲裁に入る両親がどちらの肩を持ったのかに起因していると思った。
 兄とは歳の差があり、論理的に兄の言ってることが正しいことが多かった。私がわがままを言っていると。
 姉は自己主張が上手なため、私が悪い時に両親に報告する。そのため、私が注意を受ける。

 こんな理由から、兄弟仲良く出来ないのは私が悪いんだと思い自己嫌悪を抱いていた。

 しかし、大人になり不意に姉にこんな事を言われたと母に言った時にそれは姉が悪いと言われ、私だけに原因があって仲が悪い訳ではないんだという事を学べた。

 そもそも喧嘩両成敗、お互いに悪い所があり上手くいかないことがほとんどである。特に長い年月上手くいかないことに関してはその傾向が強い。


 兄弟仲良くとは誰が言い始めたのか。仲良く出来るにこしたことはないが、仲良くしなきゃいけないという常識が生きにくさ作り出している。

 性格的な相性や、関わり方の違い、そういう物が相まって兄弟と仲良く出来ないこともある。仲良くしなきゃいけない理由がある人以外はそれぞれの距離感で接することがベストなのではと気づき始めた。別に仲が悪くても足の引っ張り合いをしなければ良いんじゃないか。

 結局、自分がコンプレックスに思っていることって、自分で自分を責めていることに関してだ。自分のことは守ってあげよう、何があっても唯一味方になってくれる人だから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?