人を殺す夢をみた

 人を殺す夢をみた。モリコロパークみたいなところで人を殺してしまう。死体を隠そうとするも、次から次へと発見者は増え、その度に死体は増え続ける(発見者を私が殺す)。途中で母にバレるが、母はバレないようにと共犯として協力してくれることになった。死体の処理をする際、急に「ボディを透明にする」という映画「冷たい熱帯魚」のシーンが思い浮かぶ。最終的に死体の数は20人になった。
家に帰ると、兄貴が異変に気付く。兄貴は俺が持ってきた、卸売市場のホタテのクーラーボックス(中には死体が隠されている)を調べようとするなど、何とかして暴こうとする。父はそんな兄貴の殺伐とした様子に激昂して、場を和ませるためか、「Amazonプライムで金色のガッシュベルをみよう」と提案して、ガッシュベルのOPが居間に流れるが、このままでは時間の問題だと思い、俺はアイコンタクトで母に決心を伝える。父の前で両手をつき、「実は人を殺してしまった。就活とか、色々これからのことが始まりそうな時にごめん。」と打ち明ける。父が何てことをしてくれたんだ…という顔をした直後、夢から覚めた。

以上は2019年の8月7日にメモ帳アプリに記録されていた文章である。この夢をみた直後猛烈な恐怖と脱力感に襲われ、浮き足立つ思いで母に電話をかけたが、夢の中で共犯として協力してくれたことに関しては「現実でもきっと同じことをするだろう」と、母から返答を頂いたのは、親の愛情表現と素直に受け取って良いものかどうか、些かためらわれた。今では笑い話である。

#夢 #夢日記 #短編


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