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てぃくる 876 読点

「読点を使わないで文章を書いちゃいけないのかな」
「別にかまわないが、えれえ読みにくいと思うぞ」
「そうか……」

(カンレンボク)


だからってそんなに大量に使うなああっ!


かえって読みにくいわっ!


 文章の終わりに置かれる句点はともかく、読点をどう使うかは文脈に依存しますし、書き手の好みやセンスにも依存します。多すぎても少なすぎても読みにくいのは確かですが、じゃあどのくらいがいいのかというところには確たる基準がないんですよね。
 文章を読んでみて、息継ぎが必要なところに読点を置く。それも一つの方法だと思うんですが、それすらも一気読みする人と、息も絶え絶えの人では変わります。もちろん、文意を正確に読み取ってもらう上でどうしても置かなくてはならない場合がありますので、非常にデリケートなんですよね。
 以前、本館で『使用禁止』というサブテーマでえとわを展開したことがあり、一切読点なしの掌編(第1156話『小休止』)を編んでみました。書けなくはないんですよ。でも、その書き方で味を作り出せるかどうかはまた別の問題。そう甘くはありませんでした。

 てぃくるでは最後にヘボ句を置くことが多いんですが、俳句では通常読点を使いませんので、とても苦労することがあります。便利で、でも難しいのが読点の世界ですね。


雪傘を畳みてせなを振り返る

(2022-01-25)

 どこかに読点を打ってくれと思うこともある、トー。
 でも、うまいなあ……。


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