シェア
せきやみずき
2019年11月14日 18:58
わたしは夜を延長することができる。あと少しだけ自分だけの夜があれば、きっと明日からもがんばれる。そんな時に、夜を延長する魔法を使う。家に着けばもう、「今日」が終わってしまう気がするから、わたしは逃げるように夜更けの街を歩く。延長された夜の舞台パソコンが入った重たいかばんをものともせず、帰り道の最短ルートを無視して脇にそれる。暗い川べりを抜けて、赤や緑のネオンの下を潜り、ズンズン大股で歩