結果論（詩）

結果がすべての時代になり、
結果だけを求めて右往左往する。
過程などどうせ評価されないのだから、
どこかで一発、好結果という宝物を掘り出さなければならない。
だけど、結果なんてそんなにたくさん落ちていないし、簡単に見つけられるものでもない。
運良く結果を見つけ出した人だけが成功者となり、
その他大勢はまわりから山師と呼ばれ、軽蔑される。
誰もがゴールドラッシュを夢見ては、夢に破れ、泥だらけの姿で、現実世界に戻ってくる。
ただ運が悪かっただけの烏合の衆。

本当は過程が大切なのに、効率化に突き進む世界では過程はただの無駄になる。
切り捨てられるものは切り捨てるべきだと叫びながら、
自分の体を削り取られたことに気づかない愚か者の集団。

結果は単独であるわけではなく、過程があるからこそ結果がある。
そんな子どもでもわかる常識がわからない大人たちが、今夜も居酒屋で管を巻いている。

そんなことで結果など出るわけがない。
それが結果論。