石畳でケガをした(エッセイ)
箱根は旧東海道の石畳を歩いた。東海道五十三次踏破計画の初歩の初歩、体力作りのため。
まずは成川美術館の脇のやや傾斜した道(石畳の道比較)を上る。途中で右に向かう急な坂道が見える。ここが旧街道の入口。
目標は甘酒茶屋まで。距離にして2キロ弱というところか。目標時間は30分。
石畳は平らな部分があまりなく、ゴツゴツとした道のりを、石を選びながら歩いていく。最初の10分で息も切れ、汗が吹き出していた。目標設定の間違いにまさか10分で気づかされるとは情けない。
急な上り坂が続く。石は苔にまみれ、雨で濡れていて滑りやすい。一歩一歩慎重に歩く。次は下り坂。上り坂より恐い。慎重に歩いていたはずなのに、苔で滑って尻もちをついた。右手で支えたおかげで頭は打たなかったが、もし頭を打っていたら死んでいたかもしれない。なぜか右手の甲で受け身を取ってしまい、拳と小指を打撲。最近旅に出ると毎回何かしらのケガをしていたので、今回の最低目標はケガしないことだったので、これまた情けない。
泥濘んだ道を靴を汚しながら過ぎると、藁葺き屋根の小屋が見えた。終点の甘酒茶屋だ。かかった時間は50分。甘酒茶屋で昼食をとり、帰り道も歩くつもりだったが、次の予定もあったのでバスで元箱根に戻る。(挫折して歩く気にはなれなかった?)
先が思いやられる道中だった。
<後日談>
次の日の朝には拳と小指が腫れ上がっていて、骨折も心配したが、ただの打撲だったのでホッとした。