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日曜美術館を見て(2023.6.18)

今回のテーマはアンリ・マティス。東京都美術館で開催されている展示会を案内している。

5月18日に東京都美術館へ行ってきた。
マティスに関心を持ち始めたのは、番組でも紹介されたいくつもの部屋の風景画の色使いだった。赤や青など単色を基準に描かれた『赤の大きな室内』、『金魚鉢のある風景』、番組では紹介されなかった『黄色と青の室内』が良かった。それとはまったく毛色の違う『コリウールのフランス窓』は窓の外を黒一色で塗りつぶしている。戦時中の世の中を書くことへの抵抗感が現れている。

今回、マティス展を見て、新たな鑑賞方法に気づいた。
初期作品から晩年の作品まで、マティスは新しい絵を求めて、画風がどんどん変わっていく。マティスの苦労がそこに見える。

その後、何度か美術館へ行ったが、同じ画家の絵を見ると書かれた年月日を確かめるようになった。そういう見方をすると、どの画家も求めている絵を探して苦悩しているのがわかって面白い。

案内者がマティスの絵について、筆数を少なくすることにこだわっていた旨の話をした。絵を描く作業にこのような考え方あるのを初めて知った。

『豪奢、静寂、逸楽』は自分の絵を見つけるために、点描画を参考に描かれたというが、この作品が『色彩の魔術師』と呼ばれる原点になったことも番組で知った。

その画家の成長を見るには、やはり個人展へ行くべきだろう。

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