見出し画像

星野道夫『旅をする木』読了感想1

Xの読書垢の皆様の投稿を見ると、花や空などの自然の写真を撮っている方が多い。読書と写真はどこか繋がるところがあるのだろう。
解説を読むと、著者、星野道夫も読書家だと書いてある。

しかし、星野道夫はカメラマンというより冒険家であり、研究者だった。そして何よりも夢想家であり、夢追い人だった。夢を追うための生活手段がカメラマンなのだから。

夢を追いかけている人たちは死をどのように感じていたのだろうか。クマに襲われて亡くなった著者を思うとき、どうしてもそれを考えてしまう。
アラスカの自然の中で生きることは日本で暮らすより死のリスクは高い。
死に値する自然や人との繋がりとはどんなものなのだろうか。
同じアラスカのマッキンレーで遭難した植村直己の本も読んだことはあるが、自然の偉大さや宇宙の偉大さを思い知らされると、人間はちっぽけな存在に思えて、きっと死生観が変わるのだろう。

冒険家だけが味わえる感動を見せつけられると、自分もアラスカに行ってみたいと思う。しかし、私には行く勇気が湧かない。それを著者は、実際に見なければ書けない文章で私に伝えてくれた。
もちろん実際に見るのと文章を読むのとでは、感動も雲泥の差あるだろう。

感想が長くなりそうなので、それぞれの話の感想はまた次回投稿しようと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?