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【映画】ミッドサマー 美しくもグロ全開そして特別な祭りが終わる

だいぶ話題になっていたので真夜中鑑賞してみた。

映画の世界は真逆の時間、いや、常に昼間の夏至。

ミッドサマーは、スウェーデンで6月下旬に行われる、夏至をお祝いする伝統的なお祭りだ。

映画の舞台はもちろん北欧の国、スウェーデン。

物語は主人公の不安定なメンタル状態が更に壮絶な状態になる所から始まる。開始早々気分が滅入る

カップルと一言で言っても色んな関係性で成り立っている。この主人公カップルの男性に少し同情しつつ淡々と画面を見つめる。しばらくして物語の舞台、スウェーデンの美しい世界観が広がる。ダークだった世界が一転、一気に眩しく華やかな楽園へ。

”90年に一度の祝祭”

主人公カップル、その友人達はこの祝祭に参加する為にスウェーデンの奥地までやって来た。どんなに素晴らしい祝祭なのかと期待に胸を躍らせたのも束の間、ある出来事でその胸の高鳴りは一瞬でどん底に叩き落とされる。恐怖、絶望、不安、疑心暗鬼、ありとあらゆる負の感情が一気に放出されていく。

次々に起こる出来事に、なかなか心が追いつかないままの主人公。しかし、いつの間にかその狂気的な集団行動に主人公はどんどん飲み込まれていく。

悲しみ、共鳴、罪悪感、安堵、喜び、人間が持ち合わせる全ての感情が、自分の意思とは全く関係なくまるで洗濯物のようにぐるぐると強引にかき回されていく。全自動洗濯機が全ての工程を終えて音を立てなくなった頃、主人公はすっかりこのカルトな住民達の仲間として馴染んでいる。

残酷なまでにグロく美しい光景に、少しでも抵抗があれば観てはいけない。観たら最後、アイデンティティが粉々に砕かれてしまうかもしれない。

それにしても、90年に一度とは、その場にいる誰1人として前のお祭りを経験していない。もしかしたら前回はより残酷だったかもしれないし、今回は非道過ぎたかもしれない。しかし、誰も分からない。

そしてまた90年後、きっと祭りは開かれるのだろう。もう邪魔者は誰もいなくなったのだから。


#映画 #感想 #考察 #ミッドサマー #グロ #祝祭



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