マガジンのカバー画像

トンニャンシリーズ

92
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事

トンニャン過去編#5エピローグ(最後)

※この物語は「阿修羅王」編・「アスタロト公爵」編の本編であり、さらに昔1970年代に描いたものを、2006年頃に記録のためにPCに打ち込んでデータ化したものです。また、特定の宗教とは何の関係もないフィクションです。 宇宙の各所で爆発が起こり、灰と塵が舞う中、トンニャンは今にも消えそうに薄くなっていくアシュラを腕にかかえていた。 すでにアシュラの重さはほとんどなく、意識はとうになくなっている。 「ほら、アシュラ。宇宙が消えていくよ。もう、善も悪も無い」 何度、この光景を見

トンニャン過去編#1プロローグ(はじまり)

※この物語は「阿修羅王」編・「アスタロト公爵」編の本編であり、さらに昔1970年代に描いたものを、2006年頃に記録のためにPCに打ち込んでデータ化したものです。また、特定の宗教とは何の関係もないフィクションです。 いつの頃だろう。それはまだ、この大宇宙が生まれたばかりの頃かもしれない。 いや・・・それより以前、気の遠くなるほどの昔に、トンニャンは いた!! “わたしはトンニャン”  気がつくと彼(彼女)はそうつぶやいていた。いったいここがどこで、何故ここにいて、自分が何

七福神(破壊神シヴァは?)

七福神 恵比寿・毘沙門天・福禄寿・弁財天・大黒天・布袋・寿老人 この世界の混乱が収まり、さらに戦争もない、罪もない人の命が奪われない世界を作ろうと、世界中の人が心を一つにしますように (ねぇ、シヴァ(大黒天)そう思うでしょ) 新宿 中村屋の羊羹 笑笑( *´艸`) 七福神(破壊神シヴァは?) 最新作 七作目 「炎の巫女/阿修羅王」 全国書店発売中! Amazon.楽天で販売中!

ノアの方舟

ノアの方舟旧約聖書に 登場するノアの箱舟の絵本 某店で見つけました 「神は 世の乱れを憂いて すべてを無にすることを決めた 選ばれたノアの一族は 箱舟を作り  そこにはたくさんの動物が集まった 大雨が降り 洪水が起こった ノアの一族は 幾日も幾日も続く洪水の中 毎日箱舟で 動物達の世話をして暮らした やがて水がひき 動物達はそれぞれの棲家を探して出てゆき ノアは 家族とともに 大地を踏みしめる これによると 我々はすべて ノアの子孫となる すべては 水に飲み込まれたのだから

日本人が絶滅危惧種って・・・

少子化が続けば 日本民族は300年後に滅びると聞いたのは何十年も前のこと。 日本の少子化は止まらないのに、 地球の人口は爆発的に増え続けている・・・・ 私の作品「トンニャンシリーズ」の「アスタロト公爵編」 その第一話は「阿修羅王」の巻 それは日本民族が滅びてから何千年後もの未来 トンニャンとアシュラの会話 「日本という国があったことを憶えているか」 から始まり 日本民族を「朱鷺」という鳥に例えている 佐渡にいた朱鷺は滅びた 学名「ニッポニアニッポン」 https:

アスタロト公爵#1 阿修羅王

※この物語は、「阿修羅王」編の本編、長い長い物語から「アスタロト公爵」の登場する物語を抜粋したスピンオフです。また、特定の宗教とは何の関係もないフィクションです。 アシュラは、眠っていたベッドの隣に手を伸ばし、いるはずの相手を探した。まだ温もりの残るそこには、もう誰もいなかった。 アシュラは、そこで初めて目を開いた。 つと隣に目を移すと、やはりいない。 体を起こし少し目をこすりながら、ぼんやりとした視線を正面に向けた。 狭い部屋の中には、隅にベッド、そして窓、中央に小さ

アスタロト公爵 #2 阿修羅王

※この物語は 阿修羅王本編より 悪魔の三大実力者のひとり、アスタロト公爵の作品を抜粋しています。特定の宗教とは 何の関係も無いフィクションです。 「夕べ・・・夜中に、どこかへ行っただろう?」 トンニャンは答えずにクロワッサンをちぎりながら、またバターに手を伸ばす。 「どこへ行ってたんだ?誰と・・・会っていたんだ?」 「安い恋愛ドラマだな。人間の女に似てきたぞ。」 アシュラは持っていたコーヒーカップを置いて、横を向く。 「俺に秘密を作るなら、何故パートナーに選んだ? 何故、

アスタロト公爵#3 阿修羅王

※この物語は 「阿修羅王編」の本編より 悪魔の三大実力者のひとり、アスタロト公爵の話を抜粋しています。特定の宗教とは 何の関係も無いフィクションです。 「アシュラ、まづいな。建物が倒れるぞ。」 トンニャンは、ついと飛び上がると窓に足をかけた。 「飛び出すぞ。」 「おい、待てよ!」 慌てて後を追うアシュラが窓の外に飛び出した時、 さっきまでいた部屋もろとも、建物が倒れていくのが見えた。 人々は歓声を上げ、血に染まった建物に火がかけられた。 「胸が悪くなるな。」 宙に浮いた

アスタロト公爵#4 阿修羅王

※この物語は 「阿修羅王」本編より 悪魔の三大実力者のひとり、アスタロト公爵の作品を抜粋しています。特定の宗教とは 何の関係も無いフィクションです。 「いい様だな。トンニャン。」 硬いブーツの上を見上げると、長い黒髪の女と見紛うほどの、美しい青年が立っていた。 「アスタロト、ずいぶん乱暴な歓迎だな。」 アスタロトはつんとして、手に持つ鞭を鳴らした。 アスタロトの後ろから光がもれて、薄い蜻蛉の羽を持つフェアリーが現れた。 「フェアリー(妖精)か、なるほどな。悪魔には見えない

アスタロト公爵#5 阿修羅王

※この物語は 「阿修羅王」本編より 悪魔の三大実力者のひとり、アスタロト公爵の作品を抜粋しています。特定の宗教とは 何の関係も無いフィクションです。 アシュラが飛び立とうとすると、足元に水を感じた。 ひたひたと湧き上がる泉のほとりに、アシュラは立っていたのだ。 濡れた足元に目を落とすと、揺れる泉の水面に白い人の姿があった。 顔を上げたアシュラは、その目を疑った。 「姫・・・か?」 白い薄絹の衣装をまとい、濡れた黒髪の少女が立っていた。 少女は、アシュラの声に気づいて、ゆっ

アスタロト公爵#6悪魔の君主アスタロト公爵

※この物語は 「阿修羅王」本編より 悪魔の三大実力者のひとり、アスタロト公爵の作品を抜粋しています。特定の宗教とは 何の関係も無いフィクションです。 アスタロトは、ベッドの上で肩で息をしている自分に気が付いた。 隣にはフェアリーが、同様に息が止まりそうなほど苦しそうに喘いでいる。 「しまった!」 跳ね起きてベッドの傍に置いてあるクリスタルを覗くと、トンニャンとアシュラが互いに口もきかず、だまって座っている姿が見えた。 やられた。このアスタロト公爵が、まんまと術中にはまるとは

アスタロト公爵#7 悪魔の君主アスタロト公爵

※この物語は 「阿修羅王」本編より 悪魔の三大実力者のひとり、アスタロト公爵の作品を抜粋しています。特定の宗教とは 何の関係も無いフィクションです。 「リオールじゃないか。何をやってるんだ!」 フェアリーに案内された地下牢で、アスタロトは目を疑う光景に出合った。それは、事もあろうに大魔王ルシファーの後継者・悪魔皇太子リオールが透明の縄に縛られて、座り込んでいる姿であった。 「アスタロト様?」 フェアリーはアスタロトの予想外の反応に戸惑いの表情を見せた。 「フェアリー、すぐ

アスタロト公爵#8悪魔の君主アスタロト公爵

※この物語は 「阿修羅王」本編より 悪魔の三大実力者のひとり、アスタロト公爵の作品を抜粋しています。特定の宗教とは 何の関係も無いフィクションです。 トンニャンは勧められもしないのに、勝手にローズティーに口をつけた。 「ふ・・・ん。けっこういけるな、いい趣味をしている」 「さっきから上げたり下げたり、何が言いたいんだ」 「下げたりなんかしてないさ。少女趣味だと言ったが、趣味が悪いとは言ってない。 むしろ、少女だったら、胸が躍るだろうな、この部屋は」 トンニャンは暖炉の上に並

アスタロト公爵#9悪魔の君主アスタロト公爵

※この物語は 「阿修羅王」本編より 悪魔の三大実力者のひとり、アスタロト公爵の作品を抜粋しています。特定の宗教とは 何の関係も無いフィクションです。 アスタロトは何杯目かのローズティーに口をつけながら、小さく笑った。 「おまえも食えない奴だな」 「お互いにな」 そう言うとアスタロトは、トンニャンとローズティーのティーカップをカチンと合わせて乾杯した。 「天使だった時の事を覚えているか?」 「もう忘れた。遠い昔だ」 「嘘をつくのはへただな」 アスタロトは答えず、遠い目をして