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第5話 謎の甲板週番(6/6)

 防衛大学校の開校祭は手荷物検査の関係で学生の家族や知り合い等の見学客で、ごった返し正門から行列ができていた。船頭の悪知恵で報道の腕章が功を奏し、行列をしり目に正門を難なく車で通過した。

 船頭は慣れた手つきで誘導員の誘導に従って、臨時駐車場に車を滑り込ませた。

「山口さんは学生舎とか見て学生に直接話を聞いてみるといいよ。一般の大学生とは明らかに違うから。あと、ナンパされないように気をつけてね~♪僕は知り合いのところに行ってくるからさ」

 そう言って船頭は開校祭のメイン会場から反対方向に姿を消した。

 あのオヤジってよくわからないのよね。支局の人に聞いても船頭さんのことよく知っている人いないし。

 わかっているのは五辻さんから聞いた防衛省の記者クラブから出入り禁止になったこととその後、横須賀支局に飛ばされたことぐらい。

 まあ、あのハゲのこと気にしても仕方ないわ。せっかく防大に来たんだから学生さんにたくさん話聞かなくちゃね。

第6話へつづく

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