ブラジルのBlack Lives Matter 「リオのカーニバル」 ： Salgueiro 2017 古典・神聖喜劇
世界最大級のお祭り・リオのカーニバル。本質は「民衆蜂起」。メッセージ性に富んだパレードが繰り広げられます。今回ご紹介するのは、名門サンバチームSalgueiroが2017年に披露したテーマ。そのテーマとは？
■A DIVINA COMÉDIA DO CARNAVAL「カーニバルの神聖喜劇」
ダンテ『神曲』に着想を得た、地獄・煉獄・天国の三幕構成
▼地獄編
「一三〇〇年春、人生の道の半ば、三十五歳のダンテは古代ローマの大詩人ウェルギリウスの導きをえて、生き身のまま地獄・煉獄・天国をめぐる旅に出る。地獄の門をくぐり、永劫の呵責をうける亡者たちと出会いながら二人は地獄の谷を降りて行く。」
Image：Pilar Olivares / REUTERS
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Image：Alexandre Durão / G1
▼煉獄編
「二人の詩人、ダンテとウェルギリウスは二十四時間の地獄めぐりを経て、大海の島に出た。そこにそびえる煉獄の山、天国行きを約束された亡者たちが現世の罪を浄める場である。二人は山頂の地上楽園を目指し登って行く。永遠の女性ベアトリーチェがダンテを待つ。」
Image：Ricardo Moraes / Reuters
Image：Alexandre Durão / G1
▼天国
「三昼夜を過ごした煉獄の山をあとにして、ダンテはペアトリーチェとともに天上へと上昇をはじめる。光明を放つ魂たちに歓迎されながら至高天に向けて天国を昇りつづけ、旅の終わりにダンテはついに神を見る。」
Image：Carnavalize / Twitter
歴代カルナヴァレスコ3名に敬意を表して…
ダンテ『神曲』は14,233行の長編。読了には相応の時間と覚悟が要ります。でもご安心を。「地獄編」にインスパイアされた映画があります。
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トム・ハンクス主演『インフェルノ』。ダンテ『神曲』の世界観をざっくり掴めると思います。
▼歌詞はこちら
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▼楽曲はこちら
▼パレードはこちら
▼番外編
リオのカーニバルは衣装が多種多様。山車も圧巻の迫力。演者は1団体3,500人！一体どうやって作っているのでしょうか？メイキング映像を入手しました。（※日産のプロモーションが含まれています）
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▼「知られざる」カーニバル・デザインの世界 "Desenhos de Carnaval"
▼「知られざる」衣装制作の世界 "Fantasias de Carnaval"
▼「知られざる」山車制作の世界 "Carros Alegóricos"
▼「知られざる」パレード本番直前の世界 "Desfile na Sapucaí”
準備だけで数千万円はかかっていそうですね。
▼Salgueiro過去のパレードはこちら
▼参考
・テーマ概要
・カルナヴァレスコのインタビュー動画
・パレード写真集
（おわり）
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