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お二人Summer続【5フィリピン編】

※写真はこの記事に書いたプライベートビーチにて


〜前回からの続き〜

まんまと騙されたオーストラリア人4名と
日本人1名のご一行は美女を求め、
当初行く予定だった島へ向かうことにした

 

のだが、1人だけはあまりにショックだったのか部屋から出てこず

「俺はいいや…みんなで行ってこいよ…」



と昨晩あれだけ騒いで
「俺はレディボーイでもいいけどな〜」


なんて言ってた奴が相当落ち込んでいた。


騙されたことよりも美女達と行く島巡りを
きっと俺以上に楽しみにしていただろう。



気持ちは分かるぜ、兄弟…




そんなこんなで電車を乗り継ぎ、
フェリーに揺られ、バスで移動し
無事到着。


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※昼間のビーチ

確かに海も砂浜もキレイで絶妙な具合に
人やお店がチラホラある。


ちょっと離れるとプライベートビーチ感も
あり、確かに美女達連れてビール飲んで
きゃっきゃワイワイには持ってこい。



夜になると散りじりにいた人々が
ビーチ沿いにあるクラブやバー
(日本で言うとこの海の家)に集まって
路上パフォーマンスをしたり
怪しいブツを売りにきたり
レディボーイさん達が
積極的にアプローチしてきたり


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※夜のビーチ

この通りどんちゃんどんちゃん…




多分一人で来ててもつまんなかったかも
やけど、オーストラリア人の彼らとは
痛みを分かち合った仲で純粋に楽しめた

男女のグループを見かける度、
羨ましいそうに見てるかと思いきや、


また別の奴は
俺も入れてくれよ、と単身で突っ込んだり


はたまた海沿いのカラオケで歌い出したり

(海外でのカラオケ事情って
場所にもよりますが
日本のような個室で仲間内が楽しむ
というのは少なく、
どちらかといえばスナックのような、
他のお客さんもいる中
歌うケースが多いです。)


ただここのカラオケに関して言えば
まるでライブのように
歌う場所にスタンドマイクがあり
選曲したメロディが爆音で流れ
それを見ながら酒を飲むという

シラフでは中々突っ込めない
そんな面白いところ。



お前も歌えよーとまくし立てられ
デンモク(歌を選ぶ機械)を渡された。



うーーーーん。

使い方はなんとなく分かるが
曲はどーすべきや…


デンモクも全て英語で
日本の曲が全然ない為チョイスも難しい

かと言って残念な歌唱力で知らない歌を歌っても場を盛り下げる恐れがある…



anime…コレや!アニソン!!

エヴァンゲリオン、ドラゴンボール…



ふむふむ、なるほどなぁ。

と入れようとした矢先、待ちきれなかったのか店員がオススメとか言って日本の歌を入れちまいやがった。




宇多田ヒカル〜first love〜





…うおおおおおい!!!!

待て待て待て!




確かに日本人ならほとんど知ってるやろーけど、せめてさ…



無駄に周りも盛り上がってしまい

酔っぱらった勢いで
振り切って歌ってみた…

それも50人近くいる人前で…



もう一度言います。

歌唱力残念な奴が歌う曲では絶対にない。

何より盛り上がる歌でもない。




ただ海外のいいとこは、皆が知らないからといっても訳わからず盛り上がる。


1番で歌い終え店員にマイクを返すと

「Oh,sorry」



…コノヤロー。

謝ってくるイコール          残念やのに歌わしてごめんって     意味になってまうぞ!

とかツッコミつつも、ちゃっかりその場を
楽しめてる自分もいた。


時刻は2時を過ぎたぐらいから
徐々に人も減ってきて仲間の内の
2人はどこかへ消えて
もう1人の彼としっぽり飲んでいた。


するとどこかの別店で
働いていた店員と思われる
島の女の子2人と飲むことになり


酒を買いに行き、2対2の合コンみたいな…



夜のビーチ、波の音、
遠くから聞こえるケツメイシ…



…はさすがに聞こえてこないが
脳内ではしっかり

「お二人Summer」が流れていた。




彼女たちは
いつかオーストラリアや日本にも
行ってみたい、などの話しはしつつも
現実自力で行くのはかなり大変だと。

前話でも書いたが、フィリピンでの
平均月収は3〜5万前後。
彼女達の給料はそれよりもさらに低い。


何が言いたいかと言うと、
日本やオーストラリアで普通に生活できて
海外にもある程度自由に行けることは
彼女たちからしたら夢の生活なんだと
言っていた。



ただ彼女達と話してるとそのことに
悲観してるわけでも
嫉妬してるわけでもなく
今のこの時間を楽しもうとしているような
ポジティブな印象を俺は受けた。




色々と話し、気付けば明け方前。

今日中にはこの島を離れ、マニラへ
戻らないといけない旨を伝えてると
1人の女の子が悲しそうな顔で頷き
同時に別れ際、頬にキスを受けた。





のは俺ではなく一緒にいた相方が。


その光景を見ててっきり
俺にもあるものかと身構え


俺「………。」




彼女「…また遊びに来てね!」





俺への間はなんやねーーーん!!!

期待したわけじゃないけど
いや、俺はーーーーーー!?





相方「Don’t worry,Be happy Mizuki.」

訳;くよくよせず、楽しく行こうぜ、みずき


ボブマーリーを引用して慰めてくれたが 島を離れるまで彼の顔は終始ニヤニヤしていやがった。



そして名も知らぬ島を離れマニラへ戻った



〜続く〜

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ちなみに途中で消えていった
後の2人の仲間たちは
レディボーイのお姉様方と楽しい時間を
過ごされた後、お金を盗まれたそうです。

読んでいただきありがとうございます! ※絶対サポートしないで下さい!!! ただし1円でもサポートして下さった方にはもれなく…