自身の思考の解像度を高める4つの思考領域
普段、基本的に思考を意識と無意識の2つに大雑把に分けてます。
意識できるものと意識できないものがあってそれらが混じり合い、
1つの思考、意志、言動と繋がって発露していく。
ですが、もう少し詳しく見ていくとそこには度合いの程度があり、
それを少しずつでも把握していけると思考の精度が高まるので、
ここでは解像度を上げる4つの領域というテーマでお話してみます。
ではまず、意識と無意識には深さがあるという前提を知っておく。
より深く意識できている、逆により深く意識できてない領域があり、
この深さのことを僕は度合いと呼んでいます。
で、この度合いは意識と無意識で真逆であることを知るのが大事。
意識は基本的にゼロからプラスへと深くなっていくものであり、
例えば深さ(度合い)が10より100の方がより自身を意識的に、
能動的に把握しコントロールできていると考えて良いでしょう。
逆に無意識の場合はゼロからマイナスへと落ちていく、
落ちるほど無意識は深くなり意識は影響を与えづらくなる。
落ちた先の領域により多くのものがあるほど、
自身を把握できず能動的にコントロールできない、
何かに振り回されがちな傾向があると言えます。
このように意識と無意識、そしてその深さによって思考は、
大きく以下の4つの領域に分けられます。
統合領域
顕在意識
潜在意識
集合的無意識
統合領域が思考としての理想状態。
意識は明確に無意識を含めた自身の全てを能動的に把握し、
無意識が意識できない部分で勝手に働くことがない、
つまりは無意識が深さゼロの状態であれる。
深さゼロの無意識と影響力100%の意識。
つまり意識と無意識がきちんと統合され1つの思考、意志を発露し、
それが100%言動に伝わって自分の能力を十全に発揮し、
思い通りのパフォーマンスを生み出すことができる状態です。
完全とまでいかなくともある程度であれ統合を成し遂げれば、
あらゆる分野で他の追随を許さない結果を残せるでしょうが、
まあ正直これは理論上はそうだというもの。
僕自身もより近くまですら到達できたことすらないですし、
到達したと思えるような人も直接見たことはない。
歴史上の記録だけ見ればできてたのではという人がいるぐらいで、
実際に体現できるかは現時点では疑問視しています。
次に顕在意識がある。
顕在意識は意識が無意識の半分以上をきちんと把握している状態、
無意識の反応等に時に苦しんだり振り回されたりすることもあれど、
概ね自身の思考を能動的に反映できる状態です。
何かしらの分野で大きな結果を残したり、
幸せだと思える人生を送れるような人は、
大体この領域にいて長く留まっていられる。
その時々で無意識にあるものをきちんと意識まで引き上げる、
能動的にコントロールするための訓練を怠ることなく、
自分自身を律する力を持っている状態だと言えます。
ここまではプラス、意識が無意識より自身に対して影響を発揮してる状態。
ここをマイナスに超える、無意識の影響が意識をのみこんでしまうと、
まず潜在意識の領域に思考が移ります。
潜在意識は意識の影響が殆ど届かずこれまで積み重ねてきたものや、
外の世界からの刺激による反応や衝動に振り回されやすい状態。
ようは自分自身を律することが難しい状態です。
この状態にいるといくら意識が目的等を定めたとしても、
それ以外の雑念に心乱されることが多くなって、
能力を発揮しづらくなり結果も伴わなくなっていく。
運が良ければうまく物事が噛み合って結果を出せることもあるけど、
後に衝動的な思考や言動から自分で台無しにしてしまう場合も多いです。
そして最終的には意識的な影響が一切排除された状態、
集合的無意識へと完全に思考が移ります。
そもそも人間はゼロから先天的に能動的に、
自分自身を形作ることはできません。
どんな人間もまず遺伝子から受け継いだ肉体という器を持ち、
幼少期に身を置く環境や人間関係から影響を受けて、
自分を自動操縦するための様々なシステムを形作る。
そして、成長し意識が発達することでシステムや思考傾向を自覚し、
後天的に自身のあり方を決めていくことができるようになります。
それを極限まで突き詰めたのが先に話した統合領域です。
ここで言う集合的無意識とはその逆で自身の意識的、能動的な側面、
その一切が排され自身以外に与えられたものにのみ従う状態。
端的に言えばあらゆるものに流されて生きている状態です。
そして、この状態にある人はいくらでも見ることができる、
僕自身、限りなく集合的無意識に近い場所にいたことがある。
これは単純に無意識がデフォルトで意識より影響力が強いからです。
そのため、文字通り意識していないと自然と無意識の影響を強く受ける、
言い方を変えれば勝手に無意識に落ちていく。
そうして無意識にばかり影響力を発揮させ続けていると、
最終的には意識の影響の一切が無意識に弾かれるところまで落ちる。
それが集合的無意識の領域にある思考です。
以上、4つの思考領域についてお話してきましたが、
冒頭でお話したように意識と無意識の度合いには程度がある。
故に、4つの思考領域にもまたそれぞれに程度の度合いがあります。
限りなく統合領域に近い顕在意識の領域に身を置いていることもあれば、
その逆で潜在意識に近い顕在意識の領域にいることもある。
大事なのはざっくりとであれ自身の意識と無意識の度合いを把握し、
今どこに身を置いている状態なのかを把握しそのうえで、
自分がどこに身を置きたいかを考えることでしょう。
流されるままの状態でありたいのか自分を能動的に制御したいのか、
きちんと定めるのが大事ということです。
ただ、先に話したように無意識は意識よりデフォルトで影響力が強く、
集合的無意識の深い領域まで落ちていってしまうと、
意識的な影響の一切が届かない状態になってしまう可能性がある。
端的に言えば能動的になるには手遅れということがあり得る。
なので、なるべく早い段階でこの4つの領域と自分の位置について、
きちんと把握しておくことが大事だと思います。
同じように思ってもらえたのであれば活用してみてほしいと思います。
では、今回はここまでです。
ありがとうございました。
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