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キャリア的視点193 -キャリアオーナーシップ:自分の事は自分で決める-

毎日ブログ 193日目(2020/9/8)

二つのニューキャリア理論で謳われるモノ

最近私の記事でもプロティアンという言葉を多く使うようになってきました。これは以前の記事にも書いたニューキャリア理論の一つで、変幻自在のキャリアを謳う理論です。

変化を続ける時代を生き抜くために必要として提案されたニューキャリア理論である『プロティアンキャリア』に必要なものとして、『キャリアオーナーシップ』というものがあります。

これからの、人生100年時代のキャリアを考える上で、キャリアオーナーシップという概念は、本当に大切な考え方であり、必要なスキルでもあると言えるのではないでしょうか。

今日はその、キャリアオーナーシップに関して書きます。

キャリアオーナーシップ

まずオーナーシップという言葉が何を意味するのか。

個々が自らに与えられた仕事や自身が属する組織と向き合う際の姿勢や関係性を表す言葉

などと出てきます。
様々な解説がありますが、一様にビジネススキルとしての色合いが強い内容でした。

要は【主体的】である事。
他人事としてではなく、自分事として捉え、考えて行動できる事、なのだと思います。

ビジネス戦略の「経営計画」を、キャリア戦略の「中長期的キャリアプラン」と言い換えることができるように、ビジネスに使われる考え方は、ほとんどの場合個人のキャリアにも転用が可能です。SWOT分析やオーナーシップなどもその一例です。

もうお分かりですね(^^)
オーナーシップをビジネス戦略からキャリア戦略に置き換えた場合、自分のキャリアに対して「自分事」として捉える事を指すのです。それがキャリアオーナーシップです。

日本型雇用システムの弊害

大仰な書き方をしましたが、考えてみれば自分のキャリアなので自分事として捉えるなんて事は、本来当たり前の事のはずです。

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しかし日本ではそれが当たり前ではなかったのです。私自身もその一人です。

私は42歳まで、42年間もキャリアと言う概念を知らずに来ました。
学校教育でも、フリーター(今で言うフリーランス)自体は言わずもがな、就職してからも誰からも教えてもらっていませんでした。私の転職歴の中には大企業も含まれていますが、それでもです。

知らなければ学びようもなく42年が過ぎた頃、知り合ったキャリアコンサルタント(当時は民間資格)によって初めて知ったのです。

日本型雇用システムの弊害です。

10年前から崩壊が謳われ始め、昨年経団連の会長会見で、今年もトヨタ社長によって改めてその危機が報道されましたが、それまでは紛れもなく日本の労働市場を席巻していたシステムです。

曰く、「終身雇用制度」「年功序列型賃金」「新卒一斉採用」です。

「年功序列型賃金」はベンチャー企業の多くは既に取り入れていません。
「新卒一斉採用」は大部分ではしばらく生きているとは思いますが、今後は転職者と合わせた通年採用に変わっていくと推測されます。
そして「終身雇用制度」は、先の経団連会長・トヨタ社長により、継続困難と言われた訳です。

その日本型雇用システムによって、日本のキャリアパスは「昇進・昇級・昇格」等の一方通行のみとされてきました。
そして今、雇用制度の崩壊に伴って、日本のキャリア概念も大きな転換期を迎えているのです。

緊急指令! 沈む船からは脱出せよ!

崩壊すると分かっているモノに必死にしがみつくのは危険です。
ネズミだって沈む船からは逃げ出すのです。

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日本型雇用システムはもはや沈む船です。それによって作られた、日本独自の一方通行のキャリアも、やはり沈む船に違いがありません。
生きながらえるためには、一か八かだけでも飛び込む事も考えていくべき時なのです。

ではどうすれば良いのか?
沈む船から脱出と言われても、何をどうしたら良いのかわかりません。誰からも教えてもらっていないと同時に、自分自身も自身のキャリアに興味を持ってこなかった人がなんと多い事か。

であれば話は簡単ではないですか? まずは自分のキャリアに自分で関心を持つことから始めましょう。
自分は本当にこのままで良いのか?
60歳、65歳の定年を迎えた時、自分は何をしたいのか?
自分が今の会社でできる事、やりたい事は何なのか? 本当に今の会社で良いのか?

そして自分のキャリアに対し、自分事という認識を持って、主体的に活きていく事が求められてきます。

それがキャリアオーナーシップです。

これまでの一方通行のキャリアではなく、自分が望む姿になるために戦略的にキャリアを積み重ねていきます。

戦略的なキャリア構築とは、きっと皆さんも経験があるでしょう「逆算」で考えればわかりやすいと思います。
80歳までに○○になっていたい。だったら70歳までに◇◇をやっておこう。そのためには60歳までに△△しておくことが大切だ。というやつです。

何にしても第一歩は、自分の未来を自分で作る意思を持つこと。
そのために自分に関心を持つこと。
全てはここからではないでしょうか。


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