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キャリア的視点270 -比べてはいけない-

毎日ブログ 270日目(2020/11/24)

この世の誰とも比べてはいけない

ビル・ゲイツ氏の言葉に
「自分の事をこの世の誰とも比べてはいけない。それは自分自身を侮辱する行為だ」
という言葉があるそうです。

この言葉にはかなり衝撃を受けました。
もちろん、私自身もそんなところがある、と思ってしまったからです。

ただこれは誰にでもある事。言い訳でもなく当たり前にみんなが持っている感覚です。
つい自分の不遇を、上手くいっている他人と比較してしまうのです。比較なんかしても自分の不遇が改善する訳でもないのに、です。

そしてそれは、多くの場合が自分以外の責任にしてしまいやすいのです。

相手は運が良かっただけさ。(私ができない訳じゃない)
環境が悪いから実力が出せなかった。(私は悪くない)
本当は私はこんな事はやりたくなかった。(私にこれをやれせたのは誰⁈)

他人と比べてしまい「自分が負けた」と感じた時、精神的な自己防衛システムが働きます。それが先述の「私は悪くない」なのです。

しかしこれは全く以て建設的ではありません。「私は悪くない」にしてしまうと、心がそこから一歩も動かなくなるのです。
自分以外の誰かが悪いという事は、何もしなくても自分は傷つかないのですから、居心地が良いのです。周りさえ見なければね。

そもそも他人と自分は違う人ですから、比べる必要が無いのです。本当は比べる事自体がナンセンスなのだと思います。
資本主義社会で競争社会の産んだ弊害なのかも知れませんね。

注意せよ! 日常に潜む罠

A「ちょっと、これ手伝ってくれる?」
B「すいません、今手が離せなくて」
A「えぇ? Cさんはスッと手を貸してくれたよ」

こんな様な会話は日常に溢れているかもしれませんが、実はこれ非常に危険な会話です。

だったら、Cさんに頼めば良いじゃん!
そんな心の声が聴こえてきます。
心の声はどんなに大きくても、Bさんは口にできません。その先の周りとの関係性を考えてしまうからです。

正直、多くの場面で、仕事場に限らず家庭でも、この手の会話はそこかしこで聞こえてきます。
発言する側(Aさん)は、その「些細な一言(と本人は思っている)」がどれだけ相手(Bさん)に対して失礼な言葉であるのかを、気付いていないのでしょう。

なぜAさんはここでCさんを引き合いに出してきたのでしょうか? 深い意味はないと思います。

ただ、残念な話ですが、たったこの一言でBさんのモチベーションは下がり、Aさんに対する信頼も下がり、場合によっては敬遠される様にもなりかねません。
Aさんにとっては、たかだか些細な言葉なのに、ここまでの悪い結果にも繋がってしまうのです。

皆さんはBさんの気持ちはわかりますか?

Bさんにしてみれば、本来Cさんと比較される事自体、意味がわからない事なのです。Aさんの勝手な都合・考えだけで、Cさんと比較されて、かつ非難されているのですから、「冗談ではない!」なのです。

仮にここで「私ならこうするよ」でも変わりません。どうぞ勝手にやってください、私には関係ありません。なのです。
Aさんはどんな場合であっても、「比較」する言葉、そのものを口に出してはいけないのです。

TPOをわきまえる

冒頭のビル・ゲイツの言葉を、改めて見てみましょう。

「自分の事をこの世の誰とも比べてはいけない。それは自分自身を侮辱する行為だ」

ここでは「自分の事」と言っていますが、他人の事も比較してはいけない、それは相手を侮辱する行為だ、と考えるべきでしょう。

資本主義社会で競争社会の産んだ弊害なのかも知れませんね。
とは先にも書いた言葉なのですが、これが実際に私達に染み付いてしまっているのかも知れません。

きっと小学生時代から、テストの点数などで友達と競うのが当たり前にされてきたからなのではないかと思うのです。
あの子と比べて、勝った。負けた。
本来は自分の学力の理解度を確認する為の試験が、他人と比較する道具になってしまっているのです。

社会に入ってからはもっと厳しいのです。目標を達成したか、していないかで給料が変わります。その道程を軽視して結果だけを評価するシステムです。その中でリーダーが言うのです。
「あいつは簡単に達成しているぞ。お前は何をしていたんだ?」
比較されて褒められる側はひょっとしたら承認欲求を満たす事ができて満足するかもしれませんが、叱責される側は溜まったモノではありません。気分はトバッチリを受けている様なモノです。そしてまた実は同僚が叱責されるネタにされた側も居心地が悪いモノです。

評価、比較されるのは世の常なのでしょうが、個人に対する評価は偏見とかが入っていなければ次につながる何かを得る事ができそうです。
ですが比較はいけません。使い方を間違えるとモチベーションも信頼も、多くのものを無くしていく事に繋がってしまいます。

人間、生きていれば少なからず他者を比較してしまうモノです。
あっちのラーメンより、こっちのが美味しい。
この様な比較は日常的に、当たり前に行なっているものです。

であればこそ、それを表に出す時と場所をちゃんとわきまえる自制心が必要になるのではないでしょうか。

知らず知らずの内に他人を傷つけることのない様に。
気付かない内に他人に嫌われる事のない為に。
言葉の選択は、相手の立場になって選ぶのが良いのでしょうね(^^)

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