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#116 娘のエンゲージメントリングと息子のとんぼ返り


ちょっと遅れていますが、みなさま新年おめでとうございます。
去年、noteで出会ったおひとりおひとり、書いたものを読んで下さり、お声を掛けて下さった、そんな幸せをありがとうございました。

本年もこの創作のまちにたくさんの希望のあかりが灯ることを願っています。読ませていただく楽しみ、書かせていただく楽しみが去年以上に熟していくことを願っています。


去年の3月。私のnote第一号はずっとずっと気になっていた娘の話から始まりました。


以降、日記のように綴るエッセイのなかでは、一緒に暮らした次男、次男が出ていった代わりに戻っていた長男の話題が自然に出ていました。

ところが、去年は物理的にも会えず電話で面白いことを言って笑い転げるでもない、ちょっと手の届かないところに娘はいました。




家から7時間も離れた大学を卒業して来たかと思えば、家に戻って2週間でスーツケースひとつでパリに旅立った。それが我が家で一番穏やかで自己主張をしない娘でした。
いや、その姿こそ、なによりの主張ですよね。
なにしろ、仕事も住むところも決まっていないのに飛び出したのですから‥‥

娘の決心の強さを象徴するかのような一枚


そしてあの年の瀬に娘は生まれて初めて恋をしたのです。


私といえば、娘が恋しいうえにお姉さん年季障害 (これはMarmaladeさんが使った言葉、いただきました) だったのでしょう、どよ~んと不安定な時期がありました。そんな私に「娘に会っておいで」と夫が背中を押してくれ、パリの娘を訪ねて年明けを一緒に過ごさせてもらいました。
それはそれは楽しい一週間でした。

その時に撮った、なぜか気に入ってる一枚


ちょうど何度かデートをするようになったころの彼を娘から紹介されました。
3人でベルサイユ宮殿へ行き、彼のおすすめのレストランで食事をし、Le Café Marlyでホットチョコレートを飲んだのでした。



2年ぶりのクリスマスの帰省を終えてフランスに帰った娘は今朝、「報告がある」と言ってビデオ電話をしてきました。

昨日、ふたりでアートエキシビジョンを観た後セーヌ川のほとりを歩き、
レストランで食事を終えた後、
片膝を床について指輪を差し出した彼のプロポーズを受けたのだと‥‥
レストラン中の人が拍手でお祝いしてくれたのだそうです。

今朝、輝くような笑顔で二人でそれを伝えてくれる。
左の薬指に輝くホワイトゴールドとダイヤモンドの指輪を掲げながら‥‥


これがあの年から5年が経った二人の今です。

この報告は今朝、家を発つ前の息子も一緒に受けました。
皆で喜んだ後、駅まで送っていきました。

そんな嬉しさで始まった一日、笑顔で見送ることもできたし、夫と「さあまた二人だ」と気持ちを切り替えていたところ、

出発から5時間のところで、息子からのメッセージ。

同居人のひとりがCovidに感染したというので、戻らない方がいいと思う、と。相談の結果、息子は次の駅で折り返して家に帰ってくることになったのです。

やれやれ。

ちょうど今、夫が駅まで迎えに出かけました。


そして思ったのです。

子どもが喜びを真っ先に伝える相手が私たちで嬉しい、と。

困った時に頼られる存在に私たちがなれていることが嬉しい、と。

こんなふうに始まった我が家の物語。
今年も温かく見守っていただけると大変ありがたいです。

どうぞよろしくお願いいたします。



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